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2025/05/07

新任マネージャーの挑戦。主体性が生まれる組織作り ~信頼されるリーダーのマネジメントTIPS #3

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エーピーコミュニケーションズでは半期に一度、社員の頑張りや成果を表彰する「APC Award」を実施しています。その中で、2024年度下半期の「管理職賞」を受賞したのが、iTOC事業部 EDT部 COISP マネージャーの小林です。

「信頼されるリーダーのマネジメントTIPS」の第三弾では、エンジニアの育成&輩出と顧客からの信頼獲得による売上向上において大きな成果を残した小林に、組織づくりにおいて大事にしていること、成果を出すために取り組んでいることについて話を聞きました。

小林 瑞樹(こばやし みずき)  iTOC事業部 EDT部 COISP マネージャー
運用保守などの業務経験を経て、2018年APCへ入社。キャリアネットワークの技術検証に携わり、2022年よりセクションリーダーとしてマネジメント業務に従事。2024年、マネージャーに就任。一人ひとりが「主体的」に仕事に向き合えるチームづくりを目指している。

マネージャー8ヶ月目。悩みながら、日々奮闘中

——最初に、現在のマネジメント体制について教えてください。

私が所属する「COISP(コイスプ)」というプロジェクトでは、主にキャリアネットワークの技術検証を手掛けており、顧客先に常駐する形でIT業務の支援を行っています。グループは私を含め2名✕3チームで構成されていて、経験とスキルを持ったキーメンバーと20代の若手エンジニアがペアになり、日々の業務にあたっています。
私がマネージャーになったのは2024年7月ですから、今から8ヶ月ほど前。マネージャーとしての経験はまだまだ浅く、「どうすれば良い組織作りができるのか?」と日々悩みながら、試行錯誤している段階です。

——8ヶ月の中で見えてきた「組織づくりにおいて大事にしたいこと」は何ですか。

大事にしているのは、一人ひとりが「主体的に動ける組織づくり」です。メンバーそれぞれ経験やスキル、タイプも全く異なりますが、縁あって同じプロジェクトに所属しているのですから、部門の方針や戦略と自分の業務を紐づけ、率先して動いていくことができる。そんなプレイヤーが集まった組織を目指したいと思っています。

具体的な指針としているのは、「自分の意思を持つことで、意欲的に行動する」「スキルアップすることで、自信を高める」です。

会社の戦略をブレイクダウンし、メンバーに共有

——「自分の意思を持つことで、意欲的に行動する」「スキルアップすることで、自信を高める」について、もう少し詳しく教えてください。

「自分の意思を持つことで、意欲的に行動する」というのは、企業戦略や事業部の考え、自分のキャリアについて考える機会を持ち、思考を深めるという意味です。その中で自分の意思が持てれば、アクションに移すことができます。

例えば、私のグループでは、全社会議で経営陣や事業部責任者から共有された組織目標や情報について、改めてメンバー同士で議論するMTGを行っています。

以前は、会議内容についてどう感じたか?という意見交換会を行っていたのですが、それだけではなかなか理解が深まらない。感想もほとんど出てこない。確かに私自身がメンバーだった頃を思い返してみても、具体的な数字や施策の話を聞いて「そうか、調子がいいのか」「今期はこれを目指すのか」ぐらいの感想しか持てていなかったことを思い出したんです(笑)。

——確かに、深く理解せずに終わってしまうケースはありますね。

そこで、改めて、私が共有された内容を解説し、グループのミッションや自分の業務と紐づけて考えていく時間を設けることにしました。MTGでは、会社が目指す方向性はこういうもので、だから部の目標はこれで、僕たちにはこの役割が期待されているよね、といった話をしています。

会社の目標と目の前の自分の業務をつなげることができれば、当事者意識を持って仕事に向き合えると考えています。

——メンバーの反応はいかがですか?

大きく変化しました!これを実施する前の意見交換会では「そうなんですね」「分かりました」といった感想にとどまっていたものが、「会社がここを目指しているなら、自分たちはここをやらないといけない」「このスキルを強化していこう」といった発言に変わりました。納得感を持って動けているからこその発言だと思います。

技術力を磨くことが、仕事の自信につながる

——「スキルアップすることで、自信を高める」についても聞かせてください。

エンジニアとして技術力を磨くことは、評価される場面が多くなりますし、確かな自信につながります。もっとスキルを高めたいという向上心も芽生え、主体的に仕事に向き合うことができると考えています。

例えば、事業部でネットワークエンジニア向けの資格「CCNP(Cisco Certified Network Professional)」を取得しようという施策「CCNP大作戦」があって、私たちのプロジェクトでも、3名がこの施策に参加しました。

「CCNP大作戦」には、部門を超えて15名ぐらいが参加していたのですが、思ったよりも活発化せず、参加者のモチベーションも緩やかに下がっている状況がありました。そこで、中でも意欲的に勉強を続けていたCOISPのメンバーに声をかけて「朝、集まって勉強する環境を設けてみたらどうか?」「みんなを巻き込んで、引っ張ってほしい」と持ち掛けてみたたんです。

結果、そのメンバーが中心となり朝6時~9時のオンライン勉強会「ASABEN」が始まりました。特に何か会話をするわけではありませんが、他のメンバーが勉強している姿を目にすることで、自分も頑張らないと!というモチベーションにつながっていたようです。

——「CCNP大作戦」の結果はいかがでしたか?

CCNPはコア試験とコンセントレーション試験の2つに合格して取得できる資格なのですが、私のチームから参加したメンバーは、一人がCCNPを取得して、もう一人が1つの資格に合格。CCNPの合格率は10~20%程度と言われているので、素晴らしい結果を出してくれました。

ちなみに、CCNPを取得したのは「ASABEN」を呼びかけてくれたメンバーです。10ヶ月以上かけて試験勉強に取り組んでいたのですが、常にモチベーション高く、周りのメンバーをリードしてくれていました。仕事でも高い成果を出していて、技術力が評価され今年の5月からは別部門への異動が決まっています。

頼りにしていたメンバーなので寂しさはありますが、本人のキャリアアップにつながるとても喜ばしい話。COISPは「エンジニアの輩出」をミッションの一つとして掲げているので、こうしてチームから優秀なエンジニアを輩出できたことはとても嬉しく思っています。

——資格は取りたいが、何から始めればいいのか分からないというメンバーも少なからずいると思うのですが、小林さんはどのようなアドバイスをしていますか?

最初のワンアクションを一緒に考えていくようにしています。資格を取得したいというのであれば、最初のワンアクションはスケジューリングです。いつまでに取りたいのか?そこから逆算して、この週には何を終わらせる必要があるのか、この日は何をするのかを決めていく。ここがクリアになると、後はもう取り組むだけになるので、多くの方が自分で動いていけるようになるなと感じています。

この方法は、資格取得に限らず、重めのタスクを渡されたときにも有効です。「何をすればいいのか……」と悩んでしまう人がいますが、一緒にアウトラインを引くことで、アクションが明確になり、どんどん進めていくことができる。こういうパターンが結構ありますね。

その後は、最初のワンアクションほど深く関与せず、「調子はどう?」「順調に進んでいる?」と気にかけていく程度です。最初から最後まで伴走するのではなく、最初の一歩を深めに見ていくのは、個人的にもオススメのやり方です。

真面目に誠実に。信用されるリーダーを目指して

——小林さんが目指すリーダー像について教えてください。

一番は、メンバーから信用されるリーダーを目指したいです。

マネージャーだからといって、上から業務を指示するだけ、提出期限を守るなどの当たり前のことをないがしろにする……そういうマネージャーには絶対になりたくないと思っています。そうではなくて、誰よりも真面目に仕事に向き合い、現場がピンチの際には最前線で動く、そんなことが率先してできるマネージャーでありたいと思っています。

そして、この考えはお客様に対しても同様です。信頼関係があるからこそ仕事が成り立っていると思うし、この関係性を壊さず、むしろ強固なものにしていくことを大事にしています。

——「管理職賞」受賞理由の一つに、「顧客からの信頼獲得による売上向上」がありました。どのような取り組みを行ったのでしょうか?

取引先のお客様は、技術力の高いAPCエンジニアの活躍を実感している一方で、メンバーローテーションに課題を感じていることが分かりました。それによって、成果が評価されていない状況があったので、改善策について話し合いを行ったんです。

具体的には、メンバーが入れ替わる際の引き継ぎが行われてはいるものの、曖昧になっていた部分がありました。そこで、品質を落とすことなく業務が進められるスキルレベルを明確にし、引き継ぎ期間内で後任者にスキルトランスファーできるよう仕組み化しました。

直近、この方法でローテーションを行ったところ新しいメンバーの頑張りもあって想定以上にスムーズに立ち上がり、お客様から高い評価をいただくことができました。結果、私たちが提供している価値を改めて見直してくださり、売上アップを実現することができたんです。

——素晴らしい取り組みですね!

けれど、今回提案したやり方がベストだとは思っていません。お客様との話し合いを重ねて、新しい取り組みを実施し、これまで以上に信頼いただける関係性を築いていきたいと思っています。自分が所属するプロジェクトの売上アップというのは、メンバーにとっても大きな自信になります。価値を提供できているんだ、評価されているんだと思えることは、さらなる成長を促す力になるのではないでしょうか。

一人ひとりのメンバーが、自分の仕事に誇りを持ち主体的に動ける。そんな組織が実現できるよう、これからも全力でマネジメント業務に向き合っていきたいと思います。

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