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2026/03/10

インフラエンジニアのホントのところ2 #2|AIでエンジニアの仕事がなくなるって本当?消える仕事と残る仕事を徹底解剖

ITインフラって、「なんだか難しそう」「地味で大変そう」と思われがち。
でも実は、社会を支える根幹にある、とてもやりがいのある仕事なんです。

インフラエンジニアのリアルな現場を深掘りするPodcast「インフラエンジニアのホントのところ」。
Season2のメインテーマは、「AI時代を生き抜くキャリア術」。

MCにはベンチャー女優の寺田有希さんを迎え、当社の副社長永江耕治と採用責任者小山清和が、現場・経営・採用の視点から、加速するAI時代の生存戦略を徹底解剖します。

今回は、多くのエンジニアが抱くAIに仕事が奪われる」という不安の正体について。
技術者が今後伸ばすべき「課題設定力」の本質や、求められる人材像の変化について語り合います。

<目次>
1.オープニング
2. 消える仕事:コーディングと定型業務のゆくえ
3. 残る仕事:AIが苦手な「上流」と「感情」の領域
4. 最重要スキル「課題設定能力」とは?
5. 採用現場の最前線 専門性以上に求められる「伝える力」
6. クロージング

1.オープニング

寺田:「インフラエンジニアの本当のところ:AI時代を生き抜くためのキャリア術」。この番組は、元インフラエンジニアの現役経営者と、7度の転職でキャリアを築いてきた採用責任者が、AIの進化が止まらない現代におけるインフラエンジニアの転職・キャリア・生き残り方を徹底解剖するポッドキャストです。
最先端の現場トークから、個人では得づらいリアルなキャリア情報まで、この番組を聴けばインフラエンジニアのホントのところが分かります。

永江: エーピーコミュニケーションズの永江です。インフラエンジニア業界歴は23年以上で、現在はエーピーコミュニケーションズの取締役副社長をしています。よろしくお願いします。

小山: エーピーコミュニケーションズの小山です。私は10年以上のIT業界での採用経験と、7回にわたる転職でキャリアを形成してきた人事です。エーピーコミュニケーションズでは採用責任者をしています。よろしくお願いします。

寺田:そしてMCを務めます、ベンチャー女優の寺田有希です。
さて、先週からシーズン2が始まりました!「AI時代を生き抜くためのキャリア術」をテーマにお送りしていますが、前回は「AIとの向き合い方」についてのお話でした。
今回は、誰もが気になっているであろう内容をお届けしたいなと思っています。テーマは「消えてしまう仕事と残る仕事」。永江さん、これ、結構センシティブですけど、考えていかなきゃいけない話題ですよね。

永江: 特にエンジニアの皆さんにとっては、「自分の仕事がなくなっちゃうんじゃないの?」という情報もたくさん出てきていますし、そういった不安はすごくあるんだろうなと思います。当社で言うと、現状はお仕事の需要の方が多くて、エンジニアが足りないという状況が続いているんですね。

ただ業界全体で見ると、直接聞いた話では、やはり開発をメインでやっている一部の企業さんなどで、「コーディングの仕事が減ってきていて少し大変だ」という話は耳にするようになってきましたね。

寺田:実際に耳にするんですね。

永江: そうですね。

寺田:小山さんはどうですか?

小山: SNSなどを見ていると、情報がすごく流れてくるんですよね。見かけない日はないんじゃないかなというくらいで。今年に入ってから、より煽るような内容も増えた気がします。ただ、「本当にそうなんだろうか」と思うところもありますし、あまり情報に流されないことも大事だと思うんです。

実際、採用マーケットでも変化が出始めています。昨年末、フリーランスの開発エンジニアの方から「案件が取りにくくなった」「これからは会社に属したほうがいいのか」といった相談を直接受けました。AIの影響による「会社回帰」の動きは、すでに見え始めています。

2. 消える仕事:コーディングと定型業務のゆくえ

寺田:本日のテーマは、「AIでエンジニアの仕事がなくなるって本当?消える仕事と残る仕事を徹底解剖」です。仕事を取られるかもしれないという心配は、業種を問わず現代人が共通して抱えている悩みですが、エンジニアも同じはず。これからの生き残り戦略を一緒に考えていきたいので、今日はあえて広く「エンジニア全般」としてお話を進めていきます。

ズバリお聞きします。永江さん、これから消えていってしまう仕事とは何でしょう?

永江: 「エンジニアの仕事が完全になくなる」というのは、極端な話として語られすぎていると思います。
ただ、中身としては大きく変わっていくと思います。結果として、タスクとしてやっていた仕事は、大きく時間が減ったり、なくなったりする部分は確実にあるでしょうね。ただこれは、「どこにいる人が、どういう視点で見るか」によって語る内容が変わるのですが。

私が言っていることが全部正しいわけではなく、ある人の周辺では本当に仕事がなくなっているという事実もあるでしょう。けれど、それが業界全体かというと、少し言い過ぎとも思います。全体感として、コーディングとか作業的なところは、大きく減っていくんじゃないですかね。

寺田:そうですね、あくまで「我々視点からの話」と念頭においていただいて。やはりコーディングは減ってきていますか?

永江: 減ってきていると思います。当社はITインフラを事業としているので、もともとコーディングの割合がそれほど大きくないこともあり、現時点で仕事が減っているわけではありません。むしろ人が足りなくて「採用もっと頑張らなきゃ」という感じです(笑)。

小山: 頑張ります(笑)。

寺田:でもこれ、シーズン1でお話ししていたと思うんですけど、インフラエンジニアは、もとは物理的な作業が多い仕事だったのが、最近ではコードを使うようになったから在宅でも働けるようになったよ、と。そういうお話が出てたと思うんですけど。

永江: 昔に比べると結構コーディングに近いようなことも、割と一般化してはいるんですが、あくまでもインフラエンジニアとしてそこが拡張されている感じなんですよね。

インフラの部分に関して言うと、現時点では、AIによって作業が大きく減るようなことは起こってはいません。この先はもちろん影響あるかもしれないんですけど、そういう意味で言うと、「まだ影響は受けていない」という感じですね。

寺田:じゃあ先ほどおっしゃってたコーディングは、やはり開発文脈ということなんですかね。

永江: 開発にも携わるところも一部あるという感じですね。この辺りはすごく分かりづらいところなんですけど。

寺田:その他どうですか?思いつくものはありますか?今後、AI技術が入ってくるんじゃないかなと思うところなど。

永江: そうですね。人手を介した作業的なところは、削減が進んでいくと思います。標準化していける部分、オペレーションのような業務はどんどん変わっていく、減っていくことになるんじゃないでしょうか。

寺田:それって例えばどういうことですか?

永江: 一例で言うと、「コードを書く」ことは一番大きく言われています。
やることが決まっている定常的な業務・タスクなどは、置き換えられていくとは思いますね。手順がちゃんと確立している仕事は、変えていきやすい部分だと思います。

寺田:エンジニアの仕事の中で、結構そういった手順に沿ったものが元々多いんですか?

永江: そういう業務もありましたね。今でもあるんですけど。

寺田:そういうものが多かったからこそ、どんどん変わっていきそうな空気がある、と。

永江: そう思います。

3. 残る仕事:AIが苦手な「上流」と「感情」の領域

寺田:小山さん、これから消えてしまう、あるいは残る仕事についてどう思われますか?

小山: 私自身は手を動かすエンジニアではないので、イメージになりますが、一般的にAIによって無くなると言われているのは「定型化された仕事」「反復作業」「データの処理・入力」などですね。

逆に「残る」と言われているのは、いわゆる上流の仕事です。例えば、複雑な問題解決や創造性、ロジカルシンキングを駆使した経営戦略の策定など、要は「ゼロからイチ」を考えていくことです。また、人としての高い倫理観と責任が求められる仕事(医師や弁護士など)や、突発的なトラブルへの対応、そして高いレベルでの感情的なコミュニケーションも、AIには代替しにくいと分類されています。

インフラエンジニアの仕事の中でも、自分の業務がこれらにどう分類されるかを見れば、将来の可能性が見えてくるのではないでしょうか。

寺田:それをガイドラインにして、自分の仕事が危ないのか、他の力を身につけなきゃいけないのかを想像するわけですね。

小山: 代替されにくい業務があるなら、そこを磨けば生き残っていけるということです。ロジカルシンキングなどの分野を、これまで以上に伸ばしていく。そういうキャリア形成の考え方ができますよね。

4. 最重要スキル「課題設定能力」とは?

小山: 永江さん、社内で求められる人材像も変わってきていますよね。

永江: 最近当社でよく言っているのは「課題設定型人材」です。会社を運営していると色々な問題が起きますが、全てを一気に解決はできません。「今、本当に解決すべき問題はこれだ」と特定するのが、課題を設定するということです。

実は、この優先順位をつけるという判断は、AIには非常に難しい。問題が特定された後に、それをどう解決するかはAIでも考えられるかもしれませんが、そもそも「何を解決すべきか」という、問いを立てる力こそが付加価値になります。

寺田:課題の「発見」と「解決」の前の「設定」ですね。

永江: 「設定」の方が難しいんです。

小山: 誰も、何が課題か分かっていない状態だから難しいですよね。

寺田:どういうものが課題なのかを聞き出す「コミュニケーション力」と、整理する「思考力」、そして永江さんがおっしゃった「設定力」と、この3つの軸が揃っていないとできないんですね。
ここを伸ばしていくことが大事で、そこがまさに「AI時代で残っていく仕事」ってことなんですかね。

永江: そこは残り続けると思います。
エンジニアリングは自社開発であれ受託であれ、基本的には「お客様の課題を解決するための手段」であることが多いはずなんです。

ただ、「何のために、どこを目指すのか」を見つけ出す作業は、非常に難しいんですよね。テクノロジーの知識があって、それが好きだという姿勢は不可欠ですが、そもそも「何のためにやるのか」という本質を、シャープに導き出せなければ、良いアウトプットは生まれません。

仮に、AIによって簡単にソフトウェアが作れるようになったとしても、結局は「何を作るんですか?」という話に戻るのだと思います。この部分は今までも求められてきましたし、これからは人間がますます注力してやっていかなきゃいけない部分になっていくでしょうね。

小山: 「AIを使えばアプリが作れるようになった」と言われますが、それは「作りたいもの」が決まっているからこそ、できるわけです。ビジネスの設計段階としては、「そもそも何を作るんでしたっけ?」「なぜそれが必要なんでしたっけ?」という上流から考えないと、AIがいくら優れていても、良いアウトプットは出てきません。そこが抜けると、的外れなものになってしまいますからね。

寺田:そこですね。先ほどおっしゃっていた定型的なことや反復作業、ただ入力するだけのような業務をAIに任せられるからこそ、「今、時代は何を求めているのか」「何を作れば心に刺さるのか」といった思考力が重要になる。
これからは「作業はAI、思考は人間」という風に、役割が明確に分かれていくということでしょうか。

永江: そうですね。まさにそのあたりが、これからの時代の分かれ道になってくるんだと思います。

5. 採用現場の最前線 専門性以上に求められる「伝える力」

寺田:実際に採用現場でも、すでに変化は出てきているのでしょうか。

小山: 今は、まさに移行期ですね。当社の新卒採用では、選考フローに「最終選考でのプレゼンテーション」を取り入れました。抽象度の高いお題を出して、どういうアウトプットを出せるか。その方の、潜在的なロジカルシンキングの力や言語化能力、プレゼンして相手に伝える力があるかを見ています。

専門性が高いのは素晴らしいことですが、専門外の人に対しても「なぜこの技術が必要なのか」「なぜ何十億もの投資をするのか」を、納得感を持って伝えられないといけません。

「今まで通り動いているからいいじゃないか」という人に対して、最新技術を使う理由をロジカルに説明する。こういった現場の声は、採用でもかなり重視するようになっています。

寺田:永江さん視点ではいかがですか? これからの採用は変わってきますか?

永江: そうですね、変わってくるところは出てくると思います。やはり、求められる役割が変われば、当然「どういう人材が必要か」という定義も変わってきますから。

ただ、同時にエンジニアの皆さんも、この環境変化に合わせて自ら適応していくはずなので、必ずしも「今とは全く別の人を採用しなきゃいけない」ということになるかは、まだ分かりません。エンジニア自身も、時代と共に進化していきますからね。変化を拒んで今のままでいようとすると、確率的に採用されづらくなってしまう……という人は、残念ながら出てきてしまうかもしれません。

寺田:そう思うと、シーズン1でも「エンジニアは、技術を磨き続けなければいけない」「技術のキャッチアップをしていかなきゃいけない」というお話はたくさん出ていましたよね。

でも、今日のお話からすると、この「技術力を磨くこと」と「思考力を磨いていくこと」のバランス感覚については、どう考えていけばいいんでしょうか?

永江: そこが、今までと大きく変わってくる部分だと思っています。
これまでも、技術は常にアップデートされ続けてきたので、シーズン1でお伝えした「技術を身につけ続けていく」という点については、ある意味では昔も今も変わらないかもしれません。

ただ、今はAIによって構造的な大きな変化がすでに起こっていますし、これからもさらに起こっていく。そのインパクトの大きさが、今までとは違うところだと思います。
もちろん、エンジニアとして技術を持っていることは大前提ですが、「その技術自体が、AIによって代替されやすくなっていく」という傾向を踏まえた上で、自分たちはどう立ち振る舞うべきか。ここを考える必要があるという点では、やはり今までとは少し勝手が違いますよね。

寺田:具体的にどうしたらいいんでしょうか?

永江: 先ほどもお伝えした通り、AIが進化しても「変わりづらい領域」は確実に残ります。まずは、そこをしっかりと捉えていくことが大事ですし、あとは「原理原則」に目を向けることだと思います。お客様に対して価値を提供していくという、ビジネスの根本的なところは変わらないはずですから。

寺田:今日の結論として、仕事がなくなってしまうことに恐怖を感じている人は、たくさんいると思うんです。でも、あまり恐れすぎるのではなく、原点に立ち返ることが大事なのかもしれませんね。

「お客様に価値を提供する、そのために何が必要か」と逆算して考えると、それこそ先ほどおっしゃった「課題を設定する力」などの重要性が見えてくる気がします。

永江: そうですね。例えば「エンジニア業界自体が消滅してしまう」といった極端な恐れ方は、少し行き過ぎだと思っています。ただ、業界の中で変化は確実に、そして大きく起こっていきます。その変化を正しく捉えていけば、仕事はあり続けますし、価値も提供し続けられます。

「原理原則は大きく変わらない」という部分を信じて恐れすぎず、かといって「今のままでいい」と立ち止まるのではなく、変化を柔軟に捉えていくのがいいんじゃないかと思います。

寺田:「エンジニアの仕事はなくなるんですか?」というストレートな不安に対しては、「そんなことはないから、変化を恐れずに立ち向かえ」ということですね。

永江: そうですね。大きく変わっていく過渡期にある、ということです。

寺田:なるほど。小山さん、これについて最後はいかがでしょうか?

小山: 「どういう業務が縮小して、どういうスキルが求められるか」については、ある程度ざっくりとした傾向は出ているわけですよね。

実はこれって、AIが登場する以前から、言われていたことでもあるんです。 例えば、インターネットの普及で「Amazonなどで物を買う」ことが当たり前になりましたが、では昔からの「テレビショッピング」がなくなったかというと、決してそんなことはありません。むしろ、今でも業績好調な会社はあります。ニーズがゼロになることはないんですよね。

ですから、あまり情報に踊らされすぎず、その情報の中から「どこを伸ばせば自分のビジネス価値が上がるのか」を冷静に見極めていく。そうやって「なくなる・なくならない」という議論を、一歩超えて考えていくことが、キャリアにとってはプラスになると思います。

私自身、実際にAIを使ってみることで「これは便利だな」と気づくことも多かったですし、まずは自分の仕事を分解して、どこを伸ばすべきか、どう活用すべきかという視点で考えていくのがいいのではないでしょうか。

6. クロージング

寺田:本日は、皆さんが気になっているんじゃないかという「消える仕事、残る仕事」に言及していきましたけど、やっぱり永江さんこういう話題って難しいですね。

永江: そうですね。なくなっていく仕事については、AIに限らずこれまでも色々と語られてきたと思うんです。でも、「本当に何もかもが完全になくなるのか」というと、そこは少し冷静に考える必要がある。業務量が減ることはあっても、すべてが消えるわけではない。そのあたりをちゃんと客観的に見ていく姿勢も、同時に必要なのかなと思います。

寺田:でも、永江さんがおっしゃる通り、変化していくこと自体は間違いありませんものね。

永江: そうですね。時代の流れをしっかり受け止める力というのは、間違いなく必要です。

寺田:はい、本当にそう思います。さて小山さん、いかがでしょうか?

小山: そうですね。私自身は、AIが登場したからといって特別に慌てるような感覚はあまりないんです。シーズン1の最終回でもお伝えしましたが、私は少し特殊なキャリアを歩んできました。常に変化をキャッチアップしながら生き抜いてきた自負があるので、AIに対しても「また新しい波が来たな」という感覚なんですよね。

ただ、やはり気をつけなければいけないのは、情報を正しく捉えることです。自分が成長するため、あるいはキャリアを築くために、その情報をどう活用するかが非常に重要だと思います。どうしてもこの手の話題は不安を煽ったり、議論を呼んだりしがちですが、まずは一旦冷静に受け止める。その上で、自分の仕事を一度分解してみて、「どこがAIに代替されにくいのか」「どこを伸ばすべきなのか」を考える材料にすればいい。ある意味、世の中の議論が「AI時代に必要なこと」を分かりやすくまとめてくれているとも言えますから、そうした情報をポジティブに活用する考え方もアリなんじゃないか、と思っています。

寺田:焦らず、まずは冷静に向き合っていきましょう、ということですね。

小山: ただ、変化のスピードは速いと思います。これまでの技術革新とは、少しスピード感が違う。そこだけは、意識しておいたほうがいいかもしれませんね。

寺田:確かに、そこは駆け足で進んでいますよね。

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