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2026/03/25

インフラエンジニアのホントのところ2 #4|AI時代に、インフラエンジニアは何を学ぶべきか?

インフラエンジニアのリアルな現場を深掘りするPodcast「インフラエンジニアのホントのところ」。
Season2のメインテーマは、「AI時代を生き抜くキャリア術」。

MCにはベンチャー女優の寺田有希さんを迎え、当社の副社長永江耕治と採用責任者小山清和が、現場・経営・採用の視点から、加速するAI時代の生存戦略を徹底解剖します。

今回は、「AI戦国時代の学習戦略」をテーマに、いま需要が急上昇している技術領域や、技術以上に重要となる「コンセプチュアルスキル」について深掘りします。
さらに、AIの登場で「学ぶべきこと」は減るのか、それとも増えるのか?
リスナーからの切実な質問にも答えながら、これからの時代の学習について考えます。

<目次>
1.オープニング
2. AI戦国時代に何を学ぶべきか
3. インフラエンジニアが抑えておくべき「AI基盤」と「AIエージェント」
4. 基礎技術としての「ネットワーク」の価値
5. 抽象的な課題を具体化する「コンセプチュアルスキル」
6. 「手順」の暗記か、「仕組み」の理解か
7. 心身を整える「レジリエンス」というスキル
8. クロージング

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1.オープニング

寺田:「インフラエンジニアの本当のところ:AI時代を生き抜くためのキャリア術」。この番組は、元インフラエンジニアの現役経営者と、7度の転職でキャリアを築いてきた採用責任者が、AIの進化が止まらない現代におけるインフラエンジニアの転職・キャリア・生き残り方を徹底解剖するポッドキャストです。
最先端の現場トークから、個人では得づらいリアルなキャリア情報まで、この番組を聴けばインフラエンジニアのホントのところが分かります。

永江: エーピーコミュニケーションズの永江です。インフラエンジニア業界歴は23年以上で、現在はエーピーコミュニケーションズの取締役副社長をしています。よろしくお願いします。

小山: エーピーコミュニケーションズの小山です。私は10年以上のIT業界での採用経験と、7回にわたる転職でキャリアを形成してきた人事です。エーピーコミュニケーションズでは採用責任者をしています。よろしくお願いします。

寺田:そしてMCを務めます、ベンチャー女優の寺田有希です。さて、来週からなんと4月です。新生活が始まりますよ。

小山: 今年が始まったと思ったら、もう早いですよね。

永江: 今年が明けたばかりだと思っていたんですけどね。
寺田:永江さん、何か新しく始めたことはありますか?新学期も始まるので、これから始めようとしていることなど。

永江: 始めたわけではないのですが、うちの子供が3月で卒業になりまして。

寺田:おめでとうございます!

永江: ありがとうございます。4月からは新しい環境になるので、ワクワクしますね。法律上の成人にもなりましたし。

寺田:18歳ですか。感慨深いですか?

永江: 「もう選挙権を持ったんだな」と思ったり、大きな変化だなと感じています。

寺田:小山さんはどうでしょう?新生活がスタートしますが。

小山: 私はちょうど社会人になってから丸22年が終わるんです。22歳で社会に出たので、4月を過ぎると社会人になってからの時間の方が長くなるという節目の時期ですね。東京暮らしもついに地方暮らしの期間を逆転します。 完全に都会に染まったという感じで(笑)。
寺田:ここからまた違うステージが始まるといった感覚なんですかね。

小山: そうですね。本当にあっという間だったなと思います。東京に来たばかりの頃は右も左も分からずによく迷子になっていましたが、ようやく慣れたなという感じです。

2. AI戦国時代に何を学ぶべきか

寺田:さて、本日のテーマは「AI時代にインフラエンジニアは何を学ぶべきか」です。データベースの主流がオンプレミスからクラウドに移り変わったことで、仕事内容は確実に変わりました。そこにさらにAIが入ってきて、仕事内容はさらなる変容を遂げようとしています。

AI戦国時代の今、何を勉強し、どんなスキルを身につけていけばいいのか。リスナーの方からも「生成AI以外のAIで、身につけておいた方がいいスキルはありますか?」という質問をいただいています。本日はこのあたりも徹底解剖していきたいと思います。

元インフラエンジニアの永江さん、ズバリ、いま一番需要が伸びているインフラ技術は何でしょうか?

永江: インフラ技術と言っても幅が広く、昔ながらのネットワークやサーバーのオンプレミスもあればクラウドもありますし、セキュリティも含まれます。今で言うと「データAI基盤」のようなAIに関わるインフラ部分など、非常に幅がありますね。

寺田:需要が伸びているものも、たくさんあるのですね。

永江: はい。一つは当然AI関連ですが、それ以外だとクラウドに関するセキュリティ、あとは「オブザーバビリティ(可観測性)」といった、どうやって監視して、モニタリングしていくかという領域も増えています。

寺田:監視の領域も伸びているのですか?

永江: 伸びていますね。システムが複雑になればなるほど、効率的なモニタリングが必要になります。今はそこにセキュリティも重なっていて、サイバー攻撃の高度化に伴いセキュリティへの投資も増えています。新しい技術への対応を考えると、オブザーバビリティなどは重要性が高まっています。

3. インフラエンジニアが抑えておくべき「AI基盤」と「AIエージェント」

寺田:では、これから身につけるべき技術を一つ挙げるとしたら何でしょう?

永江: AIはもう外せなくなっているので、「AIに関して学ばない」という選択肢はなくなっていくでしょうね。

寺田:AI技術と言っても幅広いですが、インフラエンジニアと相性がいいものはありますか?

永江: インフラに近い領域で言うと、一つは「データAI基盤」です。AIはデータを元に判断や分析を行うため、膨大なデータを入れる「器」が必ず必要になります。大量のデータを扱い、かつガバナンスやセキュリティを担保する。これはインフラから遠くない分野なので、抑えておくといいと思います。

寺田:AIは情報を食わせるわけですからね。扱うデータも膨大ですよね。他にはありますか?

永江: 先日、シアトルで開催されたマイクロソフトのパートナーサミットに参加したのですが、そこでの話題はほとんど「AIエージェント」でした。

寺田:「AIエージェント」ですか?

永江: 簡単に言うと、指示された目標に対してAIが自ら判断し、計画を立てて自動的にタスクを完了させる「自律的なAI」のことです。今後AIエージェントの活用が増えることは間違いなく、そこに関するソリューションやサービスが激増すると予測されています。

寺田:最先端はそこなのですね。

永江: そうですね。そういう話題がほとんどでした。
AIエージェントもガバナンスやセキュリティの担保が必要で、そこにはやはりインフラの専門知識が不可欠です。ITインフラを得意とする私たちの場合であれば、インフラの専門性を持ちつつ、AIエージェントについても理解し、仕事ができる状態にしていくことが、 付加価値を高めることにつながります。

寺田:AI の技術の内容を実際に動かす方も、それを支えるインフラ側も。両方を身につけていくと、高い技術になるのではないかということですね。

4. 基礎技術としての「ネットワーク」の価値

寺田:では、 AI以外で身につけておくべき、大事な技術はありますか?

永江: 私たちは30年前にネットワークの領域からスタートした会社ということもあり、他社に比べてもネットワークエンジニアが非常に多いんです。今はネットワークエンジニアを育成できる場自体が限定的になっているので、まとまった人数で対応できる会社は少なくなっています。

ネットワークは全ての基礎であり、どこかで必ず使われる技術です。こうしたベーシックな技術をしっかり持っていることは、今や逆にバリューになっています。

寺田:昔の技術を知って変化に対応するのと、知らないまま新しいものだけをやるのでは差が出そうですね。そういうことも含めて、そこを教育できる方、そしてその知識を持っている方が、これから大事なんですかね。

永江: ネットワークエンジニアでいうと、IT企業ならどこでもネットワークエンジニアを育成できるかというと、実は非常に難しいのが実情です。

寺田:え、そうなんですか?

永江: 以前に比べると、物理的なネットワークに直接触れて、実践の中で若手を育成できる「場」自体が少なくなっているんです。ネットワークの基礎から実までを通して学べるのは、そういった案件や仕事を常時抱えている会社に限られてしまいます。

寺田:「場」というのは、実際に手を動かして経験を積める現場のことですね。

永江: はい、経験できる現場そのものです。
世の中全体で見れば、物理的なネットワーク構築の機会は以前より減っているかもしれません。しかし、ネットワークというインフラがなくなることはありません。「育成できる環境が減っている」一方で、「技術の必要性はなくならない」。この需給のバランスによって、今、しっかりとネットワーク技術を身につけているエンジニアの価値が、相対的に非常に高まっているという状況が生まれています。

寺田:そういった背景も含めて、自分が経験を積める環境や会社を選んでいくことも大事かもしれません。

5. 抽象的な課題を具体化する「コンセプチュアルスキル」

寺田:採用責任者の小山さん、身につけるべき技術についてはどうお考えですか?

小山: 専門的な技術はもちろん大事ですが、それだけでは不十分です。以前もお話しした「ポータブルスキル」、特に「コンセプチュアルスキル(概念化能力)」が重要になります。物事が複雑になる中で、せっかくの技術や知識をどう活用するかが問われているからです。

専門外の人に対して、最新技術の良さをいくら説明しても、相手にとっては「突然英語で話されている」ような状態になりかねません。抽象度の高い悩みや課題を紐解き、具体化していく力が必要です。

たとえば、オンプレミスからクラウドへ全面移行する場合、多額の予算が必要になります。「今まで通りで動いているのに、なぜ変える必要があるのか?」という意見に対し、技術的な優劣だけでなく、お客様の意思決定をどう促すかという、より高い視点での向き合い方が求められます。

寺田:分解すると、具体的にどういうスキルなのでしょうか?一つではないですよね?

小山: そうですね。このスキルは、何か一つだけ持っていればできるというものではありません。
まずは相手の話の本質を掴み、「この人は何を考えているのか」を言葉の中からいくつかのポイントに絞り込む必要があります。その上で、「自分たちの業界用語を、この相手にはどういう言葉で伝えれば響くのか」を考える。
しかも、それは一回説明して終わりではなく、何度も対話を重ねる「ラリー」が必要です。さらに、スピードも大事です。ビジネスの現場では、それほど長くは待ってくれません。何度も何度も「壁打ち」を繰り返す余裕はないんです。スピードが追いつかなければ、チャンスを失ってしまう可能性だって十分にあります。

相手の業界を深く理解することも、スピード感を上げるためには大事ですよね。「知らない業界だから分からない」ではなく、その業界がどういう仕組みで動いているのかを知る、あるいは多くの職種について学ぶといった姿勢が不可欠です。相手に合わせてコミュニケーションの仕方を戦略的に変えるという、よりテクニカルなアプローチも必要になってくるでしょうね。

6. 「手順」の暗記か、「仕組み」の理解か

寺田:伸びている技術がある一方で、少なくなっていく、あるいは重視されなくなる技術はありますか?

永江: 特定のツールの手順だけを覚えるというやり方は、一番危険です。手順はどんどん変わってしまいますから。大切なのは、より本質的な「技術の仕組み」を理解することです。
自分が行っている勉強が「本質」を突いているのか、常に意識し続ける必要があります。

寺田:小山さんはいかがですか?

小山: 「学ばなくていい」という技術は、基本的にはないと思っています。基礎的な部分は一見非効率かもしれませんが、それを知っているからこそ、効率化の価値が分かり、トラブル時の対応も可能になります。

サーバ領域でいうと、たとえば今の若手エンジニアは、物理的なオンプレミスの仕組みに触れたことがなく、クラウドから入る人が多いですよね。ロジックは分かっても、物理的な実態を知らないことで限界が生じることもあります。かつて、書きやすいプログラミング言語が流行した際、なぜそれが動いているのか理解していない人が増えた時期がありました。

市場の需要が減っている技術であっても、仕組みを知っていることが、今のトレンドに対するプラスアルファの強みになることもあります。

永江: 技術の「仕組み」を理解することは不可欠ですが、今の業務を遂行するには「手順」の暗記も必要です。そのバランスが難しいのですが、常に「仕組み」への学びを深めることで、変化に対応しやすくなるはずです。

7. 心身を整える「レジリエンス」というスキル

寺田:技術以外で、伸ばしておくべきスキルはありますか?

永江: 繰り返しお話ししているところではありますが、やはり「課題設定力」です。これはエンジニアという職種問わずです。
そしてもう一つは「レジリエンス(回復力)」ですね。これだけ変化が激しくマネジメントも大変な環境では、しなやかに適応する力が必要です。心が折れることなく環境に適応できる力は、これからの時代、非常に重要だと思います。
スキルと言うのかは、わかりませんが。

寺田:プライベートの充実度や心の健康も大切、ということですね。

小山: そうですね。心身が充実していないと、正しい判断はできません。自分で自分の機嫌を取ったり、疲労を抜いたりして「心技体」を整えることは、膨大なインプットを効率よく吸収するためにも不可欠です。

人間は本当に追い詰められると、情報収集能力が大幅に低下するそうです。こういう時代だからこそ、しっかりと栄養と睡眠を取り、適度な運動をして情報を正しく受け止められる状態に保つこと自体が、一つの大事なスキルと言えるのではないでしょうか。

寺田:バランスですね。

小山: 1年間だけ頑張って燃え尽きるのではなく、長い目で見てキャッチアップし続けられる状態を維持することが、本当のキャリア構築に繋がると思います。

8. クロージング

寺田:永江さん、学ぶべきことは本当に多いですね。

永江: そうですね。学ぶべきことが減ることはないような気がします。

寺田: 正直、少し愕然としてしまいました(笑)。AIの登場で、これから少なくなっていく学びや、手放せる苦労があるのかなと思ってお聞きしたのですが……。結局のところ、やるべきことが減るどころか「手放せる苦労は一つもなかった」という結論に至ってしまいましたね。

永江: 大変ではありますが、それを「楽しい」と捉えられるかどうかが、分かれ目になるでしょうね。実際、新しいことが好きな人にとっては、今はワクワクする時期だと思います。

小山: AI関連のトレンドは数ヶ月で様変わりします。「あのネタはもう終わったのか」となることも多いので、常にアンテナを張り続ける意識が必要ですね。

寺田:意識していかなければいけませんね。

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