2025/05/16
「メンバーファースト」が生む、”成長しつづける組織”。~信頼されるリーダーのマネジメントTips #4~

エーピーコミュニケーションズでは半期に一度、社員の頑張りや成果を表彰する「APC Award」を実施しています。その中で、2024年度下半期の「管理職賞」を受賞したのが、CL事業部 CLE部 TXOSSCLOUD マネージャーの馬藤(ばとう)です。
4回目の「信頼されるリーダーのマネジメントTIPS」では、マネージャーとして大切にしていること、そう思うようになった背景や具体的な取り組みについて話を聞きました。
馬藤 宏一(ばとう こういち)CL事業部 CLE部 TXOSSCLOUD マネージャー
インフラエンジニアとしてキャリアをスタート。その後、アプリ開発の経験を経て、2021年1月エーピーコミュニケーションズに入社。2023年7月からマネージャーとして活躍。2024年度下期には、「エーピーコミュニケーションズ Award 管理職賞」を受賞。チームに安心感を与えながら、組織を着実に前進させるマネジメントスタイルが評価された。福島県在住。
メンバーの成長なくして、組織の発展はない
——最初に、現在の業務とマネジメント体制について教えてください。
馬藤:チームの主な業務は、顧客先に常駐してのAWS関連業務ですが、2025年4月からは新たに生成AI領域でのサービス提供もスタートしています。日々の運用保守業務において、定型的な作業に多くのリソースを割かれているというお客様の課題に対して、業務プロセスを分析し、その一部を「AIエージェント」として設計・開発し、代替させる取り組みを進めています。
現時点で13名のメンバーが所属していて、社内では比較的人数の多い組織ですね。全員で一つのプロジェクトを動かしているのではなく、常時複数の案件が動いていて、各案件を1名~4名のメンバーが担当して、技術提供を行っています。
——馬藤さんがマネージャーとして大切にしていることは何ですか?
馬藤:私が最も大切にしているのは、「メンバーファースト」です。メンバーの成長なくして組織の発展はない、という考えです。
マネージャーとして、一人ひとりの成長を支援し、彼らが持つ能力や可能性を最大限に引き出すことに力を注ぎたいと考えています。
——その考えを持つようになった背景は何でしょうか?
馬藤:いくつかの経験が影響していますが、特に大きいのは、IT業界とは全く異なる業界からキャリアチェンジしてきたメンバーや、IT業界の微経験のメンバーの育成に携わった経験です。 スキルや経験が不足していると、どうしてもアサイン出来る案件が限定されてしまい、アサイン後もプロアクティブにキャッチアップをしないと業務の幅が広がらないことを痛感しました。
一方で、個人のスキルやパフォーマンスが向上すれば、より難易度の高い業務や新たな案件を担当することができる。個々の活躍が積み重なることで、チーム全体の成果、ひいては組織全体の売上向上に繋がっていきます。そうした実感を積み重ねていく中で、私は次第に「人の成長が、組織の成長そのものだ」と感じるようになりました。
組織というのは結局のところ、そこにいる「人」。一人ひとりのメンバーによって成り立っていて、個々の成長こそが組織力の源泉であると強く実感したんです。
「上司部下」ではなく「フラット」な関係性
——メンバー個人の成長を促すために、どのようなことをされていますか?
馬藤:個人のパフォーマンス向上において、「心理的安全性」は特に重要だと感じています。自分の意見やアイデアを気軽に発言でき、失敗を恐れず行動できる環境を目指し、いくつか心掛けていることがあります。
まずは、大前提として「メンバーに対する敬意」です。上司と部下という関係性ではなく、互いにフラットであることを大事にしています。ですから会話では、年齢やキャリアに関係なく、全員に丁寧な言葉遣いを使います。それは、今日入社した新卒社員に対しても同様です。経験豊富なベテランメンバーに対しては、一方的に指示をするのではなく、より良い方法を一緒に模索してもらえるように、アドバイスをもらう姿勢を大事にしています。「私の進め方で改善すべき点があれば、ぜひ遠慮なく指摘してください」と、遠慮せずに意見交換できる関係性を目指しています。
その上で、「安心を生む環境づくり」に取り組んでいます。
例えば、「毎日15分のオンライン朝会」。冒頭でもお伝えしたように、それぞれのメンバーが異なる案件を担当しているので、業務上での上司や同僚とのつながりが希薄になりがちだったという理由からスタートしました。わずか15分ではありますが、毎日、顔を合わせて会話をするのは大きな効果があると思います。月1回、1on1を実施しているのですが、毎朝顔を合わせているので、互いに緊張することなく自然な雰囲気で話ができると感じています。
——コミュニケーション不足や孤立感の解消になりますね。他にもありますか?
馬藤:もう一つ、「仮想オフィス」も導入しています。コロナ以降、ほとんどの社員がリモート勤務なので、オフィスでばったり会って廊下で立ち話をしたり、デスクにいって「ちょっといいですか?」と話しかけたりといったシチュエーションが生まれにくくなりました。仮想オフィスによって、同じ空間にいるような一体感や気軽に話しかけられる環境が生み出せたので、これもみんなの「安心感」につながっていると思います。
過去の経験を反面教師に
——馬藤さんご自身も、いちエンジニアとして案件をご担当されていますよね。案件とマネージャー業務を平行して進める上で、気をつけていることはありますか?
馬藤:「メンバーが関わる仕事は、優先的に対応する」ようにしています。もちろん全てがこのルールというわけではありませんが、重視している点です。
例えば、マネージャーである私がなかなか確認しないがゆえに、メンバーの仕事が止まってしまう状態は避けなければなりません。質問や相談をしているのにレスポンスがなく放っておかれている状態、これは間違いなくメンバーのストレスになりますし、組織としてパフォーマンス低下につながる話です。ですから、一人で完結できる作業に関しては、比較的時間が調整しやすい夕方以降に対応し、日中はメンバーからの相談対応や意思決定が必要な業務に時間を割り振るようにしています。
実をいうと、これらの取り組みは過去の経験を反面教師にしたものでもあるんです。
——どういうことでしょう?
馬藤:前職では、経験したことのない分野の業務にアサインされたのですが、十分な指導やサポートを受けられず、非常に苦労したんです。当時の上司はとても忙しい方で、相談や質問をしてもなかなか返答が得られなかった。けれど、経験やスキルのない私は、上司の確認や判断がないと何も進められずにいて、手詰まり状態だったんです。
そういう経験もあり、自身がマネジメントするチームメンバーには、同じような思いをさせたくない。安心して意見を言え、困った時に頼れる存在でありたいと思うようになりました。
組織の問題は、抱え込まず組織で解決する
——マネジメントで苦労するのはどのようなところですか?
馬藤:メンバーのモチベーションを引き出す、という部分は日々難しさを感じているところですね。まだまだ勉強中です。技術に関するアドバイスをしたり、キャリア面談をしたりするものの、なかなか本人の意欲や行動につながらないというケースもあります。
——そんなときは、どうされるのでしょうか?
馬藤:自身のマネジメント力不足を認識した上で、GMや部長などに相談しています。メンバーとマネージャー間の問題は、あまりオープンにされず、問題解決が後回しになってしまうことも少なくありません。だからこそ、「自分には難しい」と感じたらすぐ上司に相談する。それによって、新たな視点やアプローチが見つかることもあるからです。
——マネジメントすることを諦めない、と。
馬藤:そうですね。そこで投げ出してしまっては物事は進展しませんし、マネージャーという役割を担っている以上、絶対に諦めてはいけない。上司を巻き込み、組織の問題として、組織として解決策を探っていくことが大事だと思います。
——最後に、チームをまとめていく上で、これから強化したいことを聞かせてください。
馬藤:担当する案件は、時代の変化に合わせて日々変化していくと思いますが、「メンバーファースト」の姿勢は今後もかわりません。
一人ひとりが日々の業務を通じて経験を積み、パフォーマンスを向上させ、現在のプロジェクトでだけでなく、将来的に他のプロジェクトに移ったときに、自信を持って活躍できる人材へと成長してほしい。それが私の願いであり、そのために必要な取り組みを積極的に行っていきます。メンバーが自身のキャリアを主体的に考え、のびのびと働ける環境づくりに力を注いでいきたいと思います。
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