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2025/04/10

「働きやすさ」から「働きがい」へ。APCがエンゲージメント向上に取り組むワケ

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エーピーコミュニケーションズでは、数年前から従業員エンゲージメント向上に向けた取り組みを行ってきました。
その中で見えたのは、単なる働きやすさの追求には限界があるということ。
「働きやすさ向上と事業成長は両輪であり、それを繋ぐものがやりがい。仕事に価値や誇りを感じる“働きがい”が重要」と取締役副社長の永江と、Wellbeing室の澤田は語ります。
今回は、ここに至るまでの経緯、ぶつかった壁、「やりがいにフォーカスした働きがい推進への転換」に向けた具体的な取り組みについて、赤裸々に語ってもらいました。

永江 耕治(ながえ こうじ)取締役副社長
Webエンジニアとしてキャリアをスタートさせ、2002年にエーピーコミュニケーションズに入社。SIベンダーでプリセールスから設計・構築までを行うプロジェクトにエンジニアとして参画しながらマネジメントも兼務。その後、人事部門に異動。業務と並行して、MBA(2012年卒。中央大学大学院/人的資源管理専攻)を取得。2016年にITインフラ部門へ戻り、部下250名を抱える事業部責任者を務める。2018年に取締役副社長に就任

澤田 将人(さわだ さまと)戦略人事本部 Wellbeing室
2015年にエンジニアとしてエーピーコミュニケーションズに中途入社。2020年に主力事業部の運営支援・企画を担う部署に異動。その活動のなかで働きがい向上への関心が高まり、当時取締役副社長と人事で進めていた働きがい向上プロジェクトへの参加を経て、2023年に新設となったWellbeing室にて全社の働きがい向上推進の役割を担う。

SIer・SES事業あるあるの悩みを解決すべく、働きやすさに注力してきた

——これまでの従業員エンゲージメントにおける課題と、取り組みについて教えてください。

永江:エーピーコミュニケーションズは、SIer・SES事業者として、ITインフラを中心としたセキュリティ、データ/AI、自動化、開発環境支援などの技術支援を行い順調に成長してきましたが、エンゲージメントの観点からいうと、長年2つの課題を抱えていました。

SIer・SES事業ではよく耳にする悩みではありますが、1つは「下請け構造により、自分たちの仕事が誰の笑顔につながっているのか想像しにくい」、もう1つは、「クライアントワークにより、自社とのつながりが希薄化しやすい」ということです。

——SIer・SES事業あるあるの悩みなんですね。
永江:そうですね、これに対して、取り組んできたのが「事業や顧客を変える」「会社と社員の繋がりを強める」です。もう少し詳しく説明していきます。

■ 事業や顧客を変える
これは、独自サービスを創出し、より顧客の笑顔に近いポジションへ移っていこうという取り組みです。
“笑顔”という言葉がでてきましたが、当社のパーパス、ビジョン、ミッションにも、“笑顔”はじめ“幸せ”“熱狂”といった働きがいにも関連深い言葉が多く並んでいます。

抽象的な言葉ではありますが、当社ではわりと普段から使っているキーワードで、経営判断においても非常に重視されている考え方です。例えば、経営層合宿で議論した内容を振り返っても、「幸せ=楽じゃないよね」「一緒に成長できるお客さんが大切なのではないか」「エーピーコミュニケーションズに関わる人みんなを幸せにしていきたい」という話がズラリ。真剣に話し合っています。

■ 会社と社員の繋がりを強める
ここでは、エンゲージメントという言葉を使っていますが、以前は「帰属意識」と言っていて、そこから「働きやすさ」にフォーカスした活動に取り組んできました。
例えば、フルリモートワークなど、働く場所の柔軟性。コロナの影響もあって、リモートワーク中心の働き方に移行し、現在も80%以上の社員が実施しています。さらにフルリモートワークの社員も増加し、現在、社員が居住する都道府県は36にまで拡大。全社員の18%が首都圏以外を生活の拠点としています。
その他、「在宅勤務手当」「コワーキングスペース」「育児支援制度」「社員の子どもの節目でお祝い」など福利厚生も充実し、年収は6年ほどで、130%弱程度の上昇を実現しています。結果、会社規模も拡大し、数年前に比べて格段に働きやすい会社へと変化しました。

順調に進む中、働きやすさ偏重による歪みが……

——「会社と社員の繋がりを強める」を目的とした施策が進む中、組織にどのような変化がありましたか?

永江:ここまでとても順調に進んできました。しかし、少しずつ働きやすさ偏重による歪みを感じる場面がでてきたのです。
事業成長の速度を上回るスピードで、福利厚生の充実が進んでしまった結果、「働きやすさを権利と感じる社員の増加」「働きやすさのみ享受し、事業成長を意識しない社員の増加」といった課題が見え始めてきました。
主体性や共同体感覚が失われつつあることに危機感を覚え、経営層中心に働きやすさに対する考え方も変わってきました。「働きやすさと事業成長は両輪であるという考え方の浸透」、そして「やりがいにフォーカスした働きがい推進への転換」を図っていこうと、新たな施策に取り組んでいます。

働きがい推進への転換。新たな挑戦がスタート

——「働きがい推進」に向けて、どのような施策に取り組んだのでしょうか。

澤田:まずは組織力向上プラットフォーム「Wevox」や、企業の働きがいに関する調査・評価・支援を行う専門機関「Great Place To Work」の導入・活用による組織改善を目指しました。

特に「Wevox」に関しては、管理職含む社員主体での運営になるので、どれだけ使われているか?は重要な指標の一つになります。ここについては、直近の活用状況をみると、総合スコアは73。ベンチマークとしている200~500人規模のSIer・受託開発企業の上位20%と同水準で、回答率も94%と高いことが分かりました。また、ログイン率は53%。うち120名は1か月で複数回ログインをしており、何かしら活用を試みていることがうかがえます。

導入対象となる組織についても、2024年8月から段階的に増やしていき、2025年2月にはほぼ全社への展開が完了しました。

——他の取り組みについても教えてください。

澤田:運営主導の取り組みとして、休職・離職に繋がるリスクのある社員の「発見からフォローアップ」の仕組みを導入しました。
「Wevox」「1on1アンケート」「キャリア面談」で得たリスク情報については、本人と相談し関係者へ共有することに同意を得た場合に限り上長へ共有をして、部門内でフォローアップをしていましたが、Wevoxの導入を機に、人事系部門が横断的に優先度や対応方針を決めフォローアップしていく仕組みを作りました。

現場主体の取り組みでは、「自己理解・相互理解ワークショップ」があります。企業と従業員がWin-Winの関係性を築くには、自己理解を深めることが大切だと考えた部署からの発信で、「Wevox」の機能を活用し、自己理解を深め、お互いに開示し合うというワークショップを開催しています。

他にも、現場の提案から「マネージャーコミュニティ」が発足しました。これは、管理職が抱える様々な問題を仲間と一緒に解決する、事業部横断のコミュニティです。先日は、キックオフ懇親会を実施したのですが、飛行機に乗って参加したマネージャーがいたほど大盛況なイベントでした。

関連記事:

マネージャーによる、マネージャーのための新たな挑戦 ——「Manager Meetup Vol.1」開催レポート

現場主導の施策多数。ポイントは社員の納得感

——いくつか取り組みを紹介してもらいましたが、まだまだたくさんありそうですね。

澤田:そうですね、実は社員のアイデアで始まった取り組みは他にもたくさんあるんです。多くの取り組みが現場から生まれている理由について、改めて考えてみたのですが「納得感の醸成に注力したこと」が大きいのではないかと考えています。
当社がなぜ働きがい向上に取り組むのか?なぜ必要なのか?その目的をトップ層からメンバーに繰り返し伝えたことが要因だと思います。結果、社員は納得感を持って動くことができているのではないでしょうか。
それからもう一つは、エーピーコミュニケーションズのカルチャーです。「とりあえずやってみよう!」という組織風土ができているので、失敗したらどうしよう、反対されるかも……といった不安を持つことなくチャレンジできているのではないかと思います。

——今後の取組について、教えてください。
澤田:年間計画としては、1Qで「目的共有」、2Qで「方針設計」、3Qで「実践・形式知化」、4Qで「ロールモデル展開」を見込んでいます。

ただ大枠でのプランは立てているものの、各組織で基礎知識習得レベルや使える時間なども異なってくるので、全社一律では推進するのではなく、状況に合わせて必要なコンテンツを選択できる仕組みにしていきたいと考えています。
エンゲージメント向上に向けて数年かけてとりくんできましたが、まだまだ道半ば。これからも、一人ひとりの社員が「働きがい」について考え、納得感を持って、意欲的に取り組めるよう、これからも組織改革を続けていきたいと思います。

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