2025/07/18
現場マネージャーが推薦!エンジニアにおすすめのマネジメント本8選

チームでの成果が求められる現場において、エンジニアもマネジメントスキルが不可欠な時代。技術だけでなく、目的思考・対話力・時間管理といった多面的なスキルが求められますが、「どこから学べばいいのか分からない」と感じる方も多いのではないでしょうか。
まずは書籍を通じて、基本的な考え方や行動の型をインプットすることが第一歩。そこで、今回は年間300冊の本を読む副社長とエーピーコミュニケーションズ(以下、APC)の現場でチームを率いるマネージャーたちに、「マネジメントを学ぶならコレ!」というおすすめの本を教えてもらいました。書籍を通して彼らがどのように気づきを得たのか、実際の業務での活かし方もご紹介します。
<目次>
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「マネジメント」に関するおすすめ本
推薦者の紹介
スキルアップを支援!「技術書籍購入制度」
書籍を100倍楽しむイベント「エンジニアBooks」
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今回ご紹介した本の中から、「これ読みたい!」と思った1冊をプレゼントします。
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【「マネジメント」に関するおすすめ本】
【1】リーダーの仮面――「いちプレーヤー」から「マネジャー」に頭を切り替える思考法(著:安藤 広大)
■ 概要
現場プレーヤーからマネジャーに変わる際の「心構え」と「行動の型」を解説。マネジメントとは感情ではなくルールで組織を導くこと。リーダーは「好かれる」より「結果を出す」ことを優先し、組織に冷静な判断と規律をもたらす“仮面”をかぶるべきだと説いています。
■推薦理由
最初は冷たく感じる内容も、現実的で納得感があります。「人間らしさ」より「役割としての判断」が求められることを再認識できました。リーダーとしての“ブレない軸”ができるような感覚を得られました。
私自身、マネージャーになってから、部下に厳しく接することができずに悩んでいました。注意をすれば、ハラスメントと言われるのではないか。その恐れが常に頭から離れず、本来伝えるべきことすら曖昧にしてしまう日々が続いていました。
しかし、そうした姿勢は徐々にチームの信頼や成果にも影響を及ぼし、最終的には私自身が疲弊してしまいました。人を管理するというのは、大前提として辛いことだ??その現実を受け入れたとき、私はようやく「マネージャーとしての人格」を自分の中に築く必要があると気づきました。この意識の転換により、上司に対しても「機能」として意見を伝えることができるようになったと思います。感情ではなく、組織の目的を軸に判断する。そうすることで、自分のメンタルも保たれ、チームとも誠実に向き合えるようになったと感じています。
「部下との距離感や接し方に悩んでいる現場リーダーやマネージャー」「組織の雰囲気作りや士気に頼ってチーム運営をしてきた人」「感情で動きすぎて自分もチームも疲弊してしまっていると感じる人」におすすめです!
(推薦者:グループマネージャー 清水 雄樹)
【2】頭のいい人が話す前に考えていること(著:安達 裕哉)
■ 概要
伝える前に「何を」「なぜ」話すのかを考える重要性を説いています。頭のいい人は相手の立場や目的を意識し、論理だけでなく感情や文脈も踏まえて話す。曖昧な言葉を避け、本質を突く思考と表現の技術を磨くことで、信頼されるコミュニケーションが可能になると教えてくれます。
■推薦理由
思考整理の方法やコミュニケーション方法が丁寧に説明されています。マネージャになると他の方々と話す機会も増える中で、短時間で効率的にコミュニケーションを取る事が必要不可欠となります。その時にどのようにすべきかが分かり易く説明されています。
(推薦者:マネージャー 岩﨑和幸)
【3】タイムマネジメント大全~24時間すべてを自分のために使う(著:池田 貴将)
■ 概要
限られた時間を最大限活かすための思考と行動習慣を紹介。単なる効率化ではなく、「自分にとって本当に大切なこと」に時間を使うための原則を提示します。感情・集中力・意思決定に注目し、自分の人生を主体的にデザインするためのタイムマネジメントの本質を学べます。
■推薦理由
マネージャーになると仕事量が増えて時間がどんどん無くなっていくため、時間の使い方が重要になってくると感じたため。何となく仕事して多く残業している人におすすめです。
(推薦者:マネージャー 小林 瑞樹)
【4】冒険する組織のつくりかた「軍事的世界観」を抜け出す5つの思考法(著:安斎 勇樹)
■ 概要
従来の「命令と統制」に基づく組織運営から脱却し、対話・共創をベースにした「冒険する組織」への転換を提案。上下関係や成果主義だけでなく、信頼と自由に基づく協働のあり方を描きます。5つの視点で、変化に強く創造性ある組織づくりのヒントを提供しています。
■推薦理由
新任マネージャーや組織改革を目指すリーダーにとって、組織の根本的な価値観や前提を見直すための指針となる一冊です。
心理的安全性の研修や1on1面談制度などを導入しても、組織の根本的な価値観が旧来的なままであれば、施策は形骸化し、現場が混乱する可能性があります。組織の深層にある前提を書き換えることが、人と組織を活かすために不可欠であり、本書はその難題に挑む指南書だと言えます。
(推薦者:取締役副社長 永江 耕治)
【5】マネジャーの全仕事 いつの時代も変わらない「人の上に立つ人」の常識(著: ローレン・B・ベルカー、ジム・マコーミック、ゲイリー・S・トプチック )
■ 概要
マネジャーに求められる本質的な役割を網羅的に解説する実践書。採用、育成、評価、動機づけ、問題解決など、人を率いる上で欠かせないスキルと姿勢が平易にまとめられています。「人を動かすこと」の難しさと面白さを示し、管理職としての基礎を築きたい人にとって信頼できる指南書。
■推薦理由
マネージャーの仕事にはどのようなものがあるかを網羅的に記載されていると感じました!おすすめです。
(推薦者:マネージャー 馬藤宏一)
【6】目的ドリブンの思考法(著:望月 安迪)
■ 概要
あらゆる行動や思考の出発点に「目的」を据えることで、迷いや無駄を減らし、成果を最大化する方法を説く本です。目的から逆算して考える力を養い、自分や組織の行動を本質的に変える思考フレームを具体例とともに紹介。複雑な問題にもぶれずに対応できる「目的思考」の重要性を示しています。
■推薦理由
成果を出す為に何をすべきか整理することが苦手な人は是非読んで頂きたいです。よく話にある手段が目的になっているなど、なぜそのようになってしまうのかが分かり易く説明されています。説明だけではなく、一例なども記載されているので自身の業務に落とし込んで考えるのにも役立つと思います。
(推薦者:マネージャー 岩﨑和幸)
【7】思考の整理学(著:外山 滋比古)
■ 概要
思考や発想を柔軟に整理・発展させるためのエッセイ集。知識を詰め込むだけでなく、「寝かせる」「忘れる」ことの大切さを説き、独創的なアイデアを生むための心の余白や時間の使い方を紹介しています。思考を「料理する」ように扱う知的生活のヒントが詰まっています。
■推薦理由
この本を通じて、アイデアや思考は「寝かせる」「声に出す」「歩きながら考える」など、時間と空間のゆとりから生まれることを学びました。特に「思考にも慣性がある」「朝にもう一つの朝をつくる」などの言葉は、時間の使い方そのものへの見方を大きく変えてくれました。
今では、ただ作業を進めるだけでなく、「一度立ち止まって考える時間」を意識的に作るようにしています。結果的にその方が、ずっと効率的で、創造的な仕事ができることを実感しています。
「情報やアイデアが頭の中で渋滞して整理できない人」「考えているつもりなのに何もまとまらないことに悩んでいる人」「読書やメモ、インプットはしているのに、創造性が発揮できていないと感じる人」におすすめです。
(推薦者:グループマネージャー 清水 雄樹)
【8】エンジニアのためのマネジメント入門(著:佐藤 大典 )
■ 概要
技術者がマネジメントに挑む際の具体的な知識と心構えを解説。チーム運営、目標設定、コミュニケーションなど、エンジニアが現場で直面する課題に即した実践的なノウハウを紹介しています。技術視点と人間関係の両面を意識した“橋渡し役”としての成長を促す内容です。
■推薦理由
マネジメントの種類(ドメイン)の概念や、エンジニアにフォーカスした部分、汎用的な部分などの記載があって参考になりました!
(推薦者:マネージャー 馬藤宏一)
推薦者の紹介
■ 永江 耕治(取締役副社長)
SIベンダーでプリセールスから設計・構築までを行うプロジェクトにエンジニアとして参画しながらマネジメントも兼務。その後、人事部門に異動。業務と並行して、MBAを取得。2016年にITインフラ部門へ戻り、部下250名を抱える事業部責任者を務める。2018年に取締役副社長に就任。
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【経営陣インタビュー】悔しさから生まれた「変えたい」という思い——副社長・永江が語るエーピーコミュニケーションズの軌跡とビジョン
■ 清水 雄樹(グループマネージャー)
クラウド事業部 クラウドエンジニアリング部
SIerで移動体通信の監視サーバの構築案件、OpenStackを用いたIaaS基盤の設計構築、Azure、AWS移行案件などの経験を経て、現在はグループマネージャーとして活躍。約20名のメンバーをまとめるなど、組織づくりに力を注ぐ。
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メンバーから圧倒的な支持。マネージャー清水に「楽しみになる1on1」について聞いた ~信頼されるリーダーのマネジメントTips #1~
■ 岩﨑和幸(マネージャー)
クラウド事業部 クラウドエンジニアリング部 DKクラウド
データセンタ内での金融システムの運用保守・開発を経験。現在は、業界・職種未経験のエンジニア育成を通じたチームビルディングに力を注いでいる。
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■ 小林 瑞樹(マネージャー)
iTOC事業部 EDT部 COISP
キャリアネットワークの技術検証などの経験を経て、2022年よりセクションリーダーとしてマネジメントに従事。2024年、マネージャーに就任。一人ひとりが「主体的」に仕事に向き合えるチームづくりを目指している。
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■ 馬藤宏一(マネージャー)
クラウド事業部 クラウドエンジニアリング部 TXOSSCLOUD
インフラエンジニアとしてキャリアをスタート。その後、アプリ開発の経験を経て、2023年7月からマネージャーとして活躍。チームに安心感を与えながら、組織を着実に前進させるマネジメントスタイルが高く評価されている。
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スキルアップを支援!「書籍貸出制度」
エーピーコミュニケーションズでは、エンジニアのスキルアップや資格取得をサポートするために、「書籍貸出制度」を設けています。これにより、社内に蔵書されている技術書籍を貸出をしたり、エンジニアからリクエストを受けて新たな技術書籍を購入しています。「この本読んでみたい」「書籍代が高くてなかなか買えない…」という社員の自己研鑽をサポートする制度です。
書籍を100倍楽しむイベント「エンジニアBooks」
エンジニア向けの書籍を取り上げ、その著者を招くライブトークイベントです。
年間300冊の本を読む当社副社長の永江が主宰しています。
これまでに取り上げた書籍は50を超え、過去のアーカイブ動画もご視聴いただけます。
Connpass(イベントページ):https://infra-eng-books.connpass.com/
YouTubeチャンネル(アーカイブ):https://www.youtube.com/@infraengbooks/streams
まとめ
今回紹介した書籍は、目的意識・思考整理・時間管理・リーダーシップ・組織変革など、多様な切り口からマネジメントを学べる内容ばかり。現場リーダーのリアルな悩みや挑戦を乗り越えるヒントが詰まっています。
「部下との接し方に悩んでいる」「時間の使い方に苦労している」「マネジメントに自信が持てない」……そんな思いを抱えているマネージャーにおすすめの本ばかりです。
まずは気になる一冊を手に取って、自分なりの“マネージャー像”を描いていくきっかけになれば嬉しいです。
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