2025/01/30
メンバーから圧倒的な支持。マネージャー清水に「楽しみになる1on1」について聞いた ~信頼されるリーダーのマネジメントTips #1~

エーピーコミュニケーションズでは人材マネジメントの取り組みとして1on1を行っており、中でもグループマネージャーの清水が実践する1on1はメンバーから高い評価を得ています。
「1on1が自分にとって大きなものになっている」
「何でも話し合える関係が築けているので、心の底から信頼できる」
「自分の意見を尊重してくれる一方で、マネージャーの視点でアドバイスがもらえる貴重な時間」
などの声がありました。
そこで今回は、清水がどのような想いで1on1に向き合っているのか、工夫している点について詳しく聞いてみました。論破したくなってしまう、話すことがない……といった悩みを抱えているマネージャー、もしくはこれからマネージャーを目指す方に役立つヒントを紹介します。
清水 雄樹 (シミズ ユウキ)グループマネージャー
エンジニアリング部門 クラウド事業部 クラウドエンジニアリング部
SIerで移動体通信の監視サーバの構築案件を経験後、2016年にエーピーコミュニケーションズに入社。OpenStackを用いたIaaS基盤の設計構築、Azure,AWS移行案件などの経験を経て、現在はエンジニアリング部門 クラウド事業部 クラウドエンジニアリング部のグループマネージャーとして活躍。約20名のメンバーをまとめるなど、組織づくりに力を注ぐ。
充実感を持って、楽しく、長く働いてほしい
——現在、マネジメントしている組織について教えてください。
メインで担当しているのは「クラウド技術を活用した顧客支援」です。いくつかプロジェクトが動いていて、SESとして、顧客のニーズに合わせた技術力の提供を行っています。
また、社内ではブランディング活動の一環として実施している、部を横断したワーキンググループのマネジメントも担当しています。エンジニアのアウトプット活動を積極的に推進していて、昨年はAWSカテゴリーに注力。ブログの投稿や登壇の機会を増やしたことで、社内外での認知度を高めることができました。
関連記事:【年末振り返り!】2024 AWS CCoE活動報告!エーピーコミュニケーションズ
——マネジメント人数はどのぐらいですか?
マネジメント人数は全体でみると約20名です。その中で1on1を実施しているメンバーは10名ほど。基本的には、隔週1回・30分、曜日を決めて実施しています。ですが、プロジェクトに入ったばかりで不安を感じやすい1ヶ月間は週1回で実施をしています。
——清水さんが考える「1on1の目的」について教えてください。
一つ目は、キャリア開発といったら大げさですが、1on1が「社内外から評価されるきっかけ」 になればと思っています。
自分の強みやこれからのキャリアについて話をする中で、興味関心や希望に合わせて、こういうものを目指してみたら?こういうやり方もあるよ、と話をすることはよくあります。メンバーが輝ける方法について一緒に探っているような感覚で、それを目指していくと、結果的に社内で評価されて、年収が上がって、エンジニアとしての市場価値が高まるといった未来につながると思っています。
もう一つは、「楽しく働くきっかけ」です。
エーピーコミュニケーションズの事業内容はIT技術を活用した顧客支援がベースですから、やっぱりエンジニアありき。一人ひとりのエンジニアが充実感を持って、楽しく、長く働いてもらわなければ成り立たないビジネスモデルなんです。
だからこそ、1on1では「話をしてモヤモヤが晴れた」「よし、やってみよう」と思える場でありたいと思っています。たとえ、1on1の過程で厳しいフィードバックがあったとしても、最後には少しでも気持ちが前向きになってほしい、エーピーコミュニケーションズで頑張ってみようと思ってもらいたい、と強く願っていますね。
1on1で大事にしている「6つの工夫」
——1on1で工夫していることについて教えてください。
1on1をする上でポイントにしていることがいくつかあるので、一つずつ詳しくお伝えしていきます。
【1】始まりは雑談から
1~2回目は雑談がメインと決めていて、映画や旅行といった趣味の話や飼っている犬の話など、まずは私を理解してもらえるよう積極的に自己開示をしています。その上で、メンバーのプライベート情報を少しずつ教えてもらっています。まずは「雑談OKの場なんだ」と認識してもらうことを大事にしていますね。
2~3回目以降も、最初の5分は絶対に雑談から。メンバーが緊張せず、リラックスして1on1に臨めることを意識しています。
【2】話しやすい雰囲気を作る
めちゃくちゃ陽気なキャラクターを演じてます(笑)。やっぱりリーダーの雰囲気で、チーム全体の色が変わってくると思うんです。明るいリーダーが率いるチームは、圧倒的に明るい。リーダーの明るさが、話しやすい雰囲気づくりにつながると思います。
ただあまりやりすぎると、普段の自分を見て「テンション低いですね」「体調悪いんですか?」と言われることがあるので注意が必要です(笑)。
【3】仲間について質問する
いきなりメンバー自身の業務について聞くのではなく、チームメンバーの状況から聞くようにしています。例えば「一緒に働いている◯◯さん、元気にやってる?」と聞く流れから、本人について質問する。いきなり自分の話題を振られると身構えてしまうメンバーもいるので、客観的な話から入ると、話をしてくれやすいなと感じています。
【4】1on1で評価はしない
それぞれ自己研鑽の目標を立てているのですが、1on1の場で目標の達成状況について確認することはありません。プレッシャーをかけてしまうと、一気に「1on1が嫌な時間」になってしまうからです。ただ、目標を達成してもらいたいのは事実なので、“見てくれている”ぐらいの温度感で受け取ってもらえるよう接しています。
【5】ネガティブな話もOK
ネガティブな話も全然OKにしています。メンバーも「こんな話をしていいのかな?」と不安に思っていると思うので、あえて私から愚痴のような少しネガティブな話を振ったりすることもあります。正論だけで突き進める人ばかりじゃありませんから、1on1で上手くガス抜きをしてもらえたらと思っています。
【6】会社の方針や戦略の理解を深める場に
1on1は隔週での実施が基本なのですが、同じように隔週でプロジェクトMTGを設定しています。プロジェクトMTGで話された方針や戦略、目標について、翌週の1on1で振り返りができる設計です。「会社の方針についてどう思った?」「目標についてどう感じてる?」という会話を通じて疑問を解消したり認識のズレを修正したりして、迷いなく業務に向き合ってもらうための時間にしています。
1on1が楽しみ、そんな時間にしたい
——1on1の方法について、どのように学びましたか?
実をいうと、1on1を始めたばかりの頃は、よくある1on1の確認項目に従って進めていました。体調は?仕事状況は?人間関係は?…と。でも、この流れでやっても意味がない、チェックリストに沿って回答するなら、一人でもできるよね?と感じてしまって。改めて、上司と部下の「対話の場」だからできることをしようと考え直しました。
そこから1on1に関する書籍を読んで、私なりに解釈をして、先ほど話したようなポイントができました。あとは、自分が好きだった「上司とのコミュニケーション」もすごく参考にしています。
——それはどういうものでしょう?
1on1という形ではありませんでしたが、私自身、上司からプライベートな質問をされるととても嬉しかったんです。例えば、MTG前の時間に「この映画見た?」「このYouTube面白いけど、知ってる?」とカジュアルに話しかけてもらえると、その上司との距離が一気に縮まった感覚がありました。仕事の話だけじゃなくて、プライベートの話も含めて上司と会話することが好きで、そのスタイルを、1on1でも大事にしていますね。
——1on1での手応えはありますか?
メンバーといい関係性が築けたときはすごく嬉しいですし、1on1の効果を感じます。あるメンバーは、出会った頃は内気で、積極的に自分の話をしてくれるタイプではなかったんですが、1on1を通じて、少しずつ互いの理解を深めていくことができました。今では何でも話をしてくれて、先日は「子どもが産まれたことを、清水さんに一番に伝えたくて」とメッセージをくれました。すごく嬉しかったですね。
仕事をしていると、楽しいことばかりじゃないですし、落ち込んだり、悩んだりすることもたくさんあります。そんな時、すぐにケアできるのが1on1なんだと思います。メンバーをちょっといい方向に向かせる、そんな力があると思っています。これからもメンバーが「楽しみになる1on1」を目指していきたいですね。
1on1に対するメンバーの感想
最後に実際に清水と1on1を行っているメンバーからも、1on1に対する感想を聞いてみました。
■ 早房 佑樹さん クラウド事業部クラウドエンジニアリング部 TXOSSCLOUD
清水さんとの1on1が自分にとっても大きなものになっています。仕事の悩みだけじゃなく、子供のことなどプライベートの話をすることも多く、何でも話し合える関係が築けているので、心の底から信頼できる上司です。
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■ 山下愛さん クラウド事業部 クラウドエンジニアリング部 ALPS
1on1では「どういうことに興味があるのか」「どういうキャリアを描いていきたいのか」といった話を丁寧に聞いてもらっています。自分の意見を尊重してくれる一方で、マネージャーだから見えている視点でアドバイスをいただけるのは、本当に貴重な時間です。
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■ 鈴木康大さん クラウド事業部 クラウドエンジニアリング部 ALPS
清水さんは1on1を通して、私のキャリアプランについて一緒に真剣に考えてくださり、その上で私にとって最適な道を提案してくれます。ただのアドバイスではなく、私自身の成長を最優先にして話を聞いてくれる姿勢が、とても心強いです。さらに、仕事だけでなくプライベートの悩みや相談にも親身になって対応してくれるので、本当に頼りにしています。
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