2025/07/18
APCのプロフェッショナル職が選ぶ!エンジニアの技術力を高める厳選技術書まとめ

「エンジニアとしてもっとスキルアップしたいけれど、どの本を選べばいいのか分からない…」そんな悩みを抱える若手エンジニアに向けて、エーピーコミュニケーションズ(以下、APC)で活躍するプロフェッショナル職(※)のメンバーが、実際に読んで「本当に役立った!」と感じたおすすめ本を紹介します。
取り上げた書籍は、ネットワーク、セキュリティ、サーバー、クラウド、開発などの分野別に構成。手を動かして学べる実践的な一冊から、難解な概念を平易に解きほぐす名著まで、エンジニアの技術力を高める技術書が並びました。気になる一冊があれば、ぜひ手にとってみてください!
(※)プロフェッショナル職とは?
専門分野を掘り下げ、技術力を持って社内外のエンジニアから一目置かれる存在。担当業務だけでなく、社内外の技術イベントや勉強会での登壇、論文の発表、書籍出版、OSSの開発やコントリビュートなどの活動にも注力している。
関連記事:APCだから叶う、エンジニアがエンジニアであり続けるキャリアパス
<目次>
夏の書籍プレゼントキャンペーン(2025/7/22~28)
「ネットワーク」に関するおすすめ本
「サーバー」に関するおすすめ本
「クラウド」に関するおすすめ本
「セキュリティ」に関するおすすめ本
「開発」に関するおすすめ本
「プロジェクトマネジメント」に関するおすすめ本
推薦者の紹介
スキルアップを支援!「技術書籍購入制度」
書籍を100倍楽しむイベント「エンジニアBooks」
夏の書籍プレゼントキャンペーン(2025/7/22~28)
今回ご紹介した本の中から、「これ読みたい!」と思った1冊をプレゼントします。
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【「ネットワーク」に関するおすすめ本】
【1】体験しながら学ぶ ネットワーク技術入門(著:みやた ひろし)
■ 概要
ネットワークの基礎概念を「読む」だけでなく「動かして」学べます。仮想環境を使った実験を通じて、IPアドレス、ルーティング、DNS、パケット解析などの仕組みを体感的に理解可能です。Wiresharkなどのツールを使ってネットワークの中身を覗きながら学習できるため、抽象的な概念が具体的に腹落ちします。実務に直結する知識を、初心者でも無理なく習得できる構成です。
■ 技術分野
ネットワーク
■推薦理由
ネットワークの基礎をパケットキャプチャを見ながら学べます。環境を準備するのが大変なものが多い中で、この本ではWindows10、11があれば体系的に学べる点が素晴らしいです!
設定の仕方ではなく、基礎をしっかりと学べるので初心者~中級まで広範囲の方におすすめです。(wsl2、dockerについて初心者では難しいかも知れませんが、書いてある通りに実施すれば分からなくても読み進めながら、かなりの力を身に付けることができると思います)
過去に著者の本を何冊か購入済みで、「初心者向けに良さそう」と思いこの書籍を購入して読みました。想像以上に良い本で驚きました。ここ数年で一番良い本を買ったと思ってます。
(推薦者:嘉藤育宏 / エンジニア歴24年)
【2】これ1冊で丸わかり 完全図解 ネットワーク構築(編集:日経NETWORK)
■ 概要
ネットワークの構成要素から、設計、構築、運用、トラブルシューティングまで、幅広い実務知識を豊富な図解で学べます。ルータやスイッチの設定方法、セキュリティ対策、クラウド環境への対応など、現場で役立つノウハウが凝縮されています。図やフローチャートを使って視覚的に理解できるため、これからネットワーク業務を始める人にも最適な入門書です。
■ 技術分野
ネットワーク
■推薦理由
ネットワーク構築時に気を付けるべきことやネットワーク技術についてを図や写真を通して学ぶことができます。これからネットワークについて学びたいという方におすすめ!
入社時、私自身もネットワークについて経験や知識が浅かったのでしばらくこの本を読んで勉強していました。かなり詳しい部分についても、丁寧に解説されているので、現在もたまに読み返したりしています!
(推薦者:竹田侑志 / エンジニア歴5年)
【3】Linuxで動かしながら学ぶTCP/IPネットワーク入門著:もみじあめ)
■ 概要
Linux環境を使ってネットワークの基本であるTCP/IPの仕組みを実際に「動かしながら」学べます。pingやtraceroute、netstatなどのコマンドを実践しながら、IP、ポート、プロトコル、ルーティングなどの動作原理を丁寧に理解することが可能。抽象的になりがちなネットワーク技術を、手を動かすことでリアルに体得でき、初心者にも分かりやすい構成です。
■ 技術分野
ネットワーク
■推薦理由
ネットワーク機器ではなく、Linuxを使用したネットワークの構築や検証について学ぶことができます。Linuxマシン1台で完結するようになっているので環境構築が非常に簡単で始めやすいものになっています。
現場では踏み台のLinuxサーバーからじゃないと、ネットワーク機器にアクセスできなかったのでそういう時にこの本で行った検証の内容がとても役に立ちました!
(推薦者:竹田侑志 / エンジニア歴5年)
【4】インフラ/ネットワークエンジニアのためのネットワーク技術 & 設計入門 第2版(著:みやたひろし )
■ 概要
ネットワーク初心者?中級者向けに、設計と運用の基本を体系的に学べる入門書。通信の仕組みやルーティング、スイッチング、冗長構成といった技術要素を丁寧に解説し、実際の設計業務に役立つ観点も多数紹介。現場で必要な“考え方”が身につく、実践的かつ網羅的な一冊です。
■ 技術分野
ネットワーク
■推薦理由
ネットワークの基礎(CCNA)は、いったん分かったが、実際どうやって使っていくのかが分からない人におすすめの本です。実際の仕事で活きるネットワークの知識を身につけることができます。
専門学校に通っていた頃、教材で扱ったもので、当時は内容が全く分からなかったが、実務を踏まえてから読み返したところ理解できたことが増えて非常にためになりました。
(推薦者:海老澤 直輝 / エンジニア歴4年)
【「サーバー」に関するおすすめ本】
【5】つくって、壊して、直して学ぶ Kubernetes入門(著:高橋 あおい、監修:五十嵐 綾)
■ 概要
Kubernetesの基本概念や仕組みを、「実際に構築し、意図的に壊し、修復する」ことで体感的に学べる実践書。PodやService、Deploymentなどの要素を手を動かして習得し、トラブル対応力も同時に鍛えられる構成。Kubernetes初心者に最適な“失敗から学ぶ”入門書です。
■ 技術分野
サーバー
■推薦理由
k8sを触ってみたいものの、どこから手をつけてよいのか分からない人におすすめ!案件でk8sを使うといわれたときの初めの一歩が学べます。k8sクラスターでアプリを動かす、エラーを起こしてトラブルシューティングを行うなど、実践に近い学びが得られます。
(推薦者:海老澤 直輝 / エンジニア歴4年)
【「クラウド」に関するおすすめ本】
【6】Azureの知識地図 ?クラウドの基礎から実装・運用管理まで(著:土田純平、 他6名)
■ 概要
Azureの広範なサービス群を“地図”のように俯瞰しながら、基礎から実践まで体系的に学べる技術書。IaaS/PaaS/SaaSの基本からセキュリティ・運用管理までカバーしており、クラウドを初めて扱うエンジニアにもわかりやすい構成。Azureの全体像と活用法がスッキリ見える一冊です。
■ 技術分野
クラウド
■推薦理由
Azureの全般的なサービス紹介がされており、AWSを使ったことはあるけど、Azureは使ったことがない…という方におすすめの本です。特にPaaSサービスについて厚めに解説されている点が良いです。
(推薦者:海老澤 直輝 / エンジニア歴4年)
【「セキュリティ」に関するおすすめ本】
【7】暗号技術入門 第3版 秘密の国のアリス(著:結城 浩)
■ 概要
RSA、公開鍵暗号、ハッシュ関数といった暗号の基本を、アリスとボブのストーリーを通じてわかりやすく学べます。数式よりも「考え方」や「意味」を重視しており、暗号技術がなぜ必要で、どのようにセキュリティを支えているのかが納得できます。数学が苦手な人でも安心して読める構成で、暗号の考え方やしくみを直感的に学ぶことができる名著です。
■ 技術分野
セキュリティ
■推薦理由
暗号技術とそれらを使った技術(デジタル署名、デジタル証明書、PGP、TLSなど)の解説本。エンタープライズに関わるエンジニアにおすすめです!
カタカナが多い書籍が多い中で、英単語にカタカナのルビを振っている点や、難しい言葉を簡単に分かり易く説明されている点など、技術的に学ぶことも多いですが、誰かに物事を説明する時に言い回しなども参考になるとても良い本です。ココは読み飛ばしても良いなどと書かれている箇所もあるので、比較的読みやすい本だと思います。
(推薦者:嘉藤育宏 / エンジニア歴24年)
【8】「サイバーセキュリティ、マジわからん」と思ったときに読む本(著:大久保 隆夫 )
■ 概要
サイバー攻撃の仕組みや対策の考え方を、図や具体例を交えてやさしく学べます。マルウェア、フィッシング、情報漏洩など、身近なリスクにどう備えるべきかが実感できる内容。専門知識がなくても「なるほど」と思える構成で、初心者の最初の一冊として最適です。知識ゼロでも、サイバーセキュリティの「基本と重要性」がつかめます。
■ 技術分野
セキュリティ
■推薦理由
「サイバーセキュリティ」は身近で重要なトピックであることはわかっていても、いざ学ぶとなった時にどこから始めるのがよいのかわからない人に読んでほしい。わからない単語が出てきてもあきらめないで一回最後まで読み通してみてください!
(推薦者:田中潤子 / エンジニア歴10年以上)
【9】ゼロからスタート! 教育系YouTuberまさるの情報処理安全確保支援士1冊目の教科書(著:まさる)
■ 概要
難関資格「情報処理安全確保支援士」の学習をゼロからサポート。試験範囲を噛み砕いて解説し、語呂合わせや図解で記憶に残る工夫が満載です。専門用語やセキュリティ技術の基礎が「なぜそうなるか」という理由とともに理解でき、独学者でも学習が進めやすい構成。合格を目指す学習の第一歩として心強い一冊です。
■ 技術分野
セキュリティ
■推薦理由
情報処理安全確保支援士試験の勉強に限らず、サイバーセキュリティの難解な部分が分かりやすく解説されている本です。「暗号技術」と「認証技術」の解説が非常にわかりやすかったので「暗号わからん!」という方は読んでみてほしいです。
(推薦者:田中潤子 / エンジニア歴10年以上)
【10】7日間でハッキングをはじめる本 TryHackMeを使って身体で覚える攻撃手法と脆弱性(著:野溝 のみぞう)
■ 概要
仮想環境TryHackMeを使い、実際に手を動かしながらハッキングの基本とセキュリティ対策を学べます。7日間のカリキュラムで、スキャン、脆弱性診断、侵入手法、エクスプロイトなどを体験し、攻撃の流れとそれに対抗する方法を実践的に理解。セキュリティ技術を「体感的に」学べる、初心者から中級者への架け橋となる一冊です。
■ 技術分野
セキュリティ
■推薦理由
実際にサイバーセキュリティを体験して学ぶための手引き書。私も愛用しているTryHackMeという教育プラットフォームで手を動かして学ぶ方法を解説しています。体験型学習が好きな方におすすめ!
(推薦者:田中潤子 / エンジニア歴10年以上)
【「開発」に関するおすすめ本】
【11】Tidy First? ―個人で実践する経験主義的ソフトウェア設計(著:Kent Beck、翻訳: 吉羽 龍太郎、永瀬 美穂、 細澤 あゆみ)
■ 概要
「まずは整理を(Tidy First)」という視点から、日々のコードをより良くしていく考え方を学べます。リファクタリングの前に小さな改善を積み重ねることが、長期的な設計の健全さにつながるという思想を、豊富な例とともに紹介。現場で実践しやすいヒントが満載で、設計と向き合うすべてのエンジニアにとってのガイドになります。
■ 技術分野
開発
■推薦理由
フレームワークやデザインパターンを問わず開発として知っておくと有用な知恵が詰まった本です。オライリーの本ですが、これは非常に薄く簡単に読破できるのでおすすめです。
ちょっとしたコードを書くだけでもこの本の内容を押さえておくだけで、保守しやすいものができるかと思います。開発における、「なんとなくこの方がよさそうだと思う」に名前をつけてくれるので、そういう点でも非常におすすめです。
(推薦者:竹田侑志 / エンジニア歴5年)
【「プロジェクトマネジメント」に関するおすすめ本】
【12】PMBOK対応 童話でわかるプロジェクトマネジメント(著:飯田 剛弘)
■ 概要
童話の登場人物たちがプロジェクトを進めるストーリー仕立てで、PMBOKに基づいたプロジェクトマネジメントの基礎が学べます。計画策定、進捗管理、リスクマネジメント、品質管理など、実務で必要な知識がストーリーを追うだけで自然と身につきます。堅苦しい用語も親しみやすく理解でき、プロジェクト初心者から学び直しをしたい人まで幅広くおすすめできる一冊です。
■ 技術分野
プロジェクトマネジメント
■推薦理由
誰もが知っている童話を使って分かり易くプロジェクトマネジメントを説明している本です。分かっている人が読むと別な楽しみ方もできる面白い本です。
(推薦者:嘉藤育宏 / エンジニア歴24年)
推薦者の紹介
■ 嘉藤育宏(エンジニア歴24年)
iTOC事業部 BzD部 0-WAN シニアプロフェッショナル
CE7年(ハードウェアの導入・維持・メンテナンス)、SE12年(運用監視・管理製品の設計・構築を経てインフラシステムの設計・構築)、APCに入社。現在はZero Trustに関する業務を担当(TAC)
関連記事
エンジニアインタビュー:プロフェッショナル職「自分の強みを一番発揮できるのが、アウトプットがダイレクトに評価されるプロ職だった」
■ 田中潤子(エンジニア歴10年以上)
iTOC事業部 BzD部 0-WAN シニアプロフェッショナル
文系大学卒業後SIerでSEとして開発に携わった後育児のためキャリアを中断、50代に入りセキュリティの道でキャリアを再出発。現在は0-WANでSOC業務を担当。
関連記事:
■ 竹田侑志(エンジニア歴5年)
iTOC事業部 BzD部 ACT プロフェッショナル
2020年新卒入社。ネットワーク管理用のウェブシステム開発、お客様向けにAnsibleを中心とした技術勉強会などを担当。
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■海老澤 直輝(エンジニア歴4年)
iTOC事業部 BzD部 ACT プロフェッショナル
2021年、新卒入社。Ansibleを活用したITインフラ自動化サービスを導入する部署にて、ネットワーク、クラウドなどのAnsible導入案件などを担当。兼務としてエンジニアのメンターや社内技術イベントの企画を行う。
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スキルアップを支援!「技術書籍購入制度」
APCでは、エンジニアのスキルアップや資格取得をサポートするために、「技術書籍購入制度」を設けています。これにより、社内に蔵書されている技術書籍を貸出をしたり、エンジニアからリクエストを受けて新たな技術書籍を購入しています。「この本読んでみたい」「書籍代が高くてなかなか買えない…」という社員の自己研鑽をサポートする制度です。
書籍を100倍楽しむイベント「エンジニアBooks」
エンジニア向けの書籍を取り上げ、その著者を招くライブトークイベントです。
年間300冊の本を読む当社副社長の永江が主宰しています。
これまでに取り上げた書籍は50を超え、過去のアーカイブ動画もご視聴いただけます。
Connpass(イベントページ):https://infra-eng-books.connpass.com/
YouTubeチャンネル(アーカイブ):https://www.youtube.com/@infraengbooks/streams
まとめ
APCのプロフェッショナル職が自信を持って推薦する技術書をご紹介しました。どの本も、単なる知識の習得にとどまらず、「実際に使える力」を育むことができる実践的な内容ばかりです。
もっとスキルを磨きたい、経験や知識を積みたいと考えるエンジニアにとって、現場での理解を深めるきっかけや、スキルアップの土台づくりに役立つはずです。気になる一冊があれば、ぜひチェックしてみてください!
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