〜IT人材79万人が不足する“2030年問題”解決の一手となる「プラットフォームエンジニアリング」を実現〜
株式会社エーピーコミュニケーションズ(本社:東京都千代田区、代表取締役:内田武志、以下「当社」)は、この度、国内初の開発者ポータルBackstage(バックステージ)(※1)のマネージドサービス「PlaTT(プラット)」シリーズの提供を開始します。
「PlaTT」シリーズは、開発者ポータルBackstageとAIを組み合わせたもので、最短1日でBackstageの導入ができ、AIを活用した独自プラグインやテンプレートをすぐに利用することができます。さらに、独自プラグインやテンプレート等のソリューションを活用した高い柔軟性・拡張性も特徴です。また、これらのアプリケーションと合わせて、チーム構築からセルフサービス化までのコンサルティング型の並走支援も可能となっており、プラットフォームエンジニアリングの実現を強力に支援します。
─ サービスサイト:https://www.ap-com.co.jp/platt/
■新サービス開発背景
日本における2030年IT人材不足問題(※2)は、プラットフォームエンジニアリング(後述参考情報に詳細記載)の概念をもとに考えると、開発生産性の問題として捉えることができます。具体的には、システム開発における補助的な業務(ノンコア業務)を効率化し、エンジニアの開発生産性を最大化することが有力な解決策の一つとして挙げられます。しかし、いざプラットフォームエンジニアリングを始めようとしても、チームの構築やツール選定、運用方法の検討やトレーニングなど多くのステップがあり、二の足を踏んでいる企業が多いのが実態です。
このような実態を受け、当社ではプラットフォームエンジニアリングを開始するためのツール導入からチーム構築、セルフサービス化までを支援する新サービス「PlaTT」の提供に至りました。
本サービスは、開発者ポータルBackstageが最短1日で導入でき、さらにAIを組み込んだ独自プラグインやテンプレート、トレーニング等のコンテンツをすぐに利用することもできます。また、プラットフォームチームの構築からセルフサービス化の実現までの一気通貫の並走支援も可能です。これらにより、プラットフォームエンジニアリングに取り組める環境を素早く構築する事が可能となり、ノンコア業務を削減し開発生産性の最大化につながります。なお、開発者ポータルBackstageのマネージドサービスの提供は、国内初となります(2024年7月時点当社調べ)。
■サービス特徴
開発者ポータルの価値をすぐに利用可能でノンコア作業を軽減
技術的に複雑なBackstageの導入や保守の手間を削減します。
組織に応じたポータル拡充を素早く提供
独自プラグイン・テンプレート・オンボーディングコンテンツ等のソリューションを活用し、企業の状況やビジネスに合わせた柔軟な拡張が可能です。
プラットフォームエンジニアリングを最短ステップで実現
いざプラットフォームエンジニアリングを開始しようとしても、成熟に至るまでの超えなければならない、以下のような多くのステップが悩みのタネになっています。
・開発 / 運用 / SRE / IaC専門家など多様な能力を備えたメンバーで構成されるチームの組成
・開発者ニーズを意識したプロダクトマネジメント思考の醸成
・Golden Pathの確立、セルフサービス化
PlaTTシリーズは、これら課題を即座に解決し、企業がプラットフォームエンジニアリングに、すぐに取り組める環境を提供します。
<一般的なプラットフォームエンジニアリングの推進フェーズとPlaTTシリーズ>
■機能詳細
PlaTTシリーズの根幹となる、Backstageのマネージドサービス「PlaTT BASE」
セルフサービス化のプラットフォームとしてデファクトスタンダードになりつつある「Backstage」。そのBackstageのマネージド・サービスで、PlaTTシリーズの根幹となります。
Backstageはカスタマイズ可能な範囲も広く、生産性向上に激的な効果をもたらしますが、その分高度な技術が求められます。また、日々の運用保守にも手間が掛かりますが、PlaTT BASEはそのような課題を解決し、開発生産性を向上させます。
<PlaTTによる Backstage 導入の3つのメリット>
01.容易な導入と保守作業の簡略化
02.プラグインによる機能拡張
03.マルチクラウドへの対応
<価格・期間:月額¥200,000〜(最低利用期間6ヶ月)>
※PlaTT Base動作にかかるMicrosoft Azure費用は別費用
議事録、ソフトウェアテンプレートのPlaTTのAIプラグイン等、開発に関する問い合わせをAIが対応「PlaTT AIアシスタント」
システムに関する各種問い合わせに対応するPlaTTのAIアシスタントプラグイン。 組織独自の情報も活用できます。
日々の開発で発生する組織内の各種問い合わせに対し、バックエンドの生成AIと連携するインタフェースを提供します。 会議の議事録を自動生成することで、過去経緯の蓄積にも対応します。
<PlaTT AIアシスタントが提供する主要機能>
01.Backstage統合のチャットボット
02.開発に関わる会議議事録の作成・確認支援
03.Software Templateのレコメンド
<価格・期間:月額¥100,000〜(最低利用期間6ヶ月)>
※PlaTT AIアシスタント動作にかかるMicrosoft Azure費用は別費用
ソフトウェアをテンプレート化し認知負荷を軽減「PlaTT Software Template」
Backstageのテンプレートを提供する定額制のサービスです。
プロジェクトの効率化と迅速な立ち上げサポートのために、様々な用途に応じたカスタマイズ可能なソフトウェアテンプレート(*)を毎月提供します。
<PlaTT Software Templateの特徴>
01.多様なテンプレートの提供
・Dockerfile・CIワークフローのコード規約などの開発標準
・IaC、マイクロサービスのデプロイメント、自動テスト、CI/CDワークフロー、可観測性など幅広い開発ニーズに対応
・生成AI開発をサポートするLLMOpsテンプレート
02.テンプレートの定期更新と追加
*ソフトウェアテンプレート(Golden Path)とは
ソフトウェアテンプレートとはBackstageで提供される機能の一つです。サンプルとなるアプリケーションやフレームワーク、アプリの実行環境をデプロイするIaC、CI/CDのパイプラインやセキュリティポリシーフレームなどのソフトウェアテンプレートと、利用に関するドキュメントなどをセットにしたものがGolden Pathです。これらを活用することで、開発者は開発速度向上や認知負荷の軽減を見込めます。
<価格・期間:月額¥50,000〜>
※Software Templateでデプロイ後に作成される各クラウドリソース費用等は別費用
プラットフォームエンジニアリングの概念やBackstageの活用法を学習できる「PlaTT オンボーディング」
プラットフォームエンジニアリングとBackstageの社内浸透を推し進めるオンボーディングコンテンツです。
開発者ポータル未経験者でもスムーズに学べるコンテンツと学習中の躓きポイントを可視化できるモニタリング機能をPlaTT上で提供し、新規ユーザーの立ち上がりを強力にサポートします。
<PlaTTオンボーディングの特徴>
01.PlaTTに統合された学習コンテンツ
02.学習状況のモニタリング
<価格・期間:基本プラン¥200,000、オプション¥10,000/月>
開発・構築・運用からPlaTTの拡張まで、並走支援「PlaTT 並走サービス」
DevOpsを長年に渡り支援する中で培ってきた、クラウドネイティブを中心としたモダンな技術とそれに適した組織体制構築のためのノウハウを活かし、プラットフォームエンジニアリングの組織体制構築やシステムの開発・構築・運用の並走支援に留まらず、テンプレートの提供やプラグインの開発などPlaTTの拡張を並走で支援します。
メニュー① プラットフォームチーム体制立ち上げ支援 3か月~ 月額200万~
クラウドネイティブ開発のステージを把握するために、当社にて独自に制作している「クラウドネイティブ内製化ガイドマップ」をベースに、組織のToBeとAsIsを分析。ToBeに向けたマイルストーンを提示するとともに、最初の一歩の立ち上がりを並走支援します。
メニュー② 内部開発者向けプラットフォーム(IDP)導入支援 1か月~ 150万/月~
パブリッククラウド、コンテナ、IaC、CI/CD、Observabilityなどのクラウドネイティブ技術/アーキテクチャーや、AIも含めた専門性の高い関連DevOpsツールを利用し、チーム開発を高速化する内部開発者向けプラットフォーム(IDP)の設計構築を支援します。
メニュー③ 開発者ポータル並走支援 1ヶ月~ 価格要相談
構築した内部開発者向けプラットフォーム(IDP)と提供するPlaTTを組み合わせ、「ソフトウェアのプロトタイプの作成」「保守に必要な情報の管理」「ドキュメントやライブラリなどの探索」の3つの領域において、ドキュメントやテンプレートなどのコンテンツ提供、開発者ポータルのプラグイン開発・提供を組み合わせたセルフサービス化の実現を支援します。またサービスの成長や拡大に合わせて必要な保守サービスを提供します。
■当社のプラットフォームエンジニアリングに関する実績
プラットフォームエンジニアリングに関する情報を集めた情報ページ「Platform Engineering information hub(https://www.ap-com.co.jp/platform-engineering-info/)」を運営しています。メディアへの記事寄稿、自社ブログによる技術情報発信に加え、すぐにBackstageを試せるOSS「ちょこっとBackstage」の公開や、BackstageのOSSコードへのコントリビュートなども行っています。
クラウドネイティブ技術の実績・事例も豊富にあり、これまでの開発現場で培った知見を生かし、サービス開発・提供を行っています。
その他サービス情報はWebサイトをご覧ください。
─ 開発者ポータル「PlaTT(プラット)」シリーズ
https://www.ap-com.co.jp/platt/
<2024年7月9日に行われた新サービス発表の様子>
【参考情報】
■2030年問題
経済産業省が発表した「IT人材需給に関する調査レポート(※2)」において2030年にIT人材が最大79万人不足するという試算が発表されました。生産性を向上させるためにDX推進、AI、クラウド環境の活用等々、働き手不足解消の切り札として、近年様々な策が打ち出され、IT活用は急加速で進んでいます。
■注目されるプラットフォームエンジニアリング
プラットフォームエンジニアリングとは、プロダクト開発において開発者がより良い機能の開発に集中し、これまで以上に速いスピードでプロダクトをリリースできるよう、開発者をサポートするための概念です。元は海外のTech企業がDevOps(デブオプス)(※3)組織をスケールしていくために考案されました。
2022年から海外で急激に注目を集めており、2023年11月にガートナーが発表した「2024年に企業や組織にとって重要なインパクトを持つ10の戦略的テクノロジのトップ・トレンド」の一つとしても取り上げられました(※4)。日本国内でも2023年3月にクラウドネイティブイノベーターズ協会が「Platform Engineering Meetup」というコミュニティーを発足させ、meetupイベントに累計2,800名以上が参加するなど盛り上がりを見せています。
■日本における取り組み
プラットフォームエンジニアリングは、日本では「Tech系企業でなければ効果が発揮されない」と捉えられがちですが、当社では、Tech系先端企業のみならず攻めのDXを推進しようとする一般的な事業会社にとっても、IT人材の数と質の不足を補う強力な手段の一つになり、IT人材不足問題の解消やエンジニアの働き方改革、攻めのDX推進などの課題解決に寄与すると考えています。
プラットフォームエンジニアリングの概念や仕組みを活用することで大幅な開発生産性の向上を実現することから、日本における2030年IT人材不足問題が迫るなか、当社ではプラットフォームエンジニアリングは解決策の一つになると考え、新サービスの開発に至りました。
※1:音楽配信サービス世界最大手のSpotifyが開発し、2020年にOSSとして公開された開発者ポータル。現在はCNCF(Cloud Native Computing Foundation:クラウドネイティブコンピューティング技術を推進する非営利団体)に寄贈されています。
※2:経済産業省『IT人材需給に関する調査(概要)』https://www.meti.go.jp/policy/it_policy/jinzai/gaiyou.pdf
※3:開発担当と運用担当が連携・協力し、フレキシブルかつスピーディーに開発するソフトウェアの開発手法
※4:ガートナーの「2024年の戦略的テクノロジのトップ・トレンド」発表ページ
https://www.gartner.co.jp/ja/newsroom/press-releases/pr-20231114-techtrends
本件に関するお問い合わせ先
株式会社エーピーコミュニケーションズ 広報担当
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